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働きたくない村人のラノベ日記

ブログ開設2014年5月30日

魔術学園領域の拳王 黒焔姫秘約

ファンタジア文庫 ラノベ

魔術学園領域の拳王 黒焔姫秘約 (ファンタジア文庫)

《あらすじ》
自身の魂を武器に戦う現代の魔術師。その学園に通う立華柴闇は、異能もロクに使えない欠陥品だった。しかし、学園最強の美少女・黒銅焔との出会いが、彼の力を開花させ―「ついてきな、キミを最強にしてやる」魔術ではなく体術を極め、実践に特化した“黒銅流”。弟子入りした柴闇は、焔と家族同然の生活を送り、劇的な進化を遂げる!「いい加減殺す気でやってくれよ」―魔術師の頂点を目指す戦いの中、生半可な覚悟で戦う敵を挑発。格上相手に下克上を続ける柴闇の姿は、周りの度肝を抜いていき!?最強の少女と成り上がる、超弩級学園バトルアクション!
第29回ファンタジア大賞銀賞受賞

夢を抱いて魔術師の学園で痛感する自分の弱さと、学園最強の美少女との出会いをきっかけに過酷な訓練の末に開花させた力でもってのし上がっていくまでのストーリーが熱い!! そして、ここまで主人公の修行パートに力を入れてバトルアクションに肉付けさせてくる作品は珍しい。バトルアクションの華ともいえる学園異能バトルよりもむしろ修行パートのほうが面白く感じたかもしれない。

主人公が修行の末に新たな力を開花させる領域に足を踏み入れるため、自らの外見が豹変するまでの地獄を味わってきたのは、学園最強の美少女の指導内容の一部始終を目にしてきたから納得。いわゆる、人外の領域に達することで、常人の魔術師を凌駕する強さを身に着けたんだろう。
けれども、個人的には『あれだけ学園の底辺をさまよっていた主人公が成長するには伸び率が高すぎないか?』 と思ったのが正直な感想。
髪の毛も真っ白にしてクラスメイトもドン引きするくらい豹変して力を手にしたのはいいけれど、これから先その力の受け皿になる対戦相手がいなくて力のふるいどころがなくなりそうな気がする。

全体を通してのイメージとしては前半の修行パートから学園異能バトルが繰り広げられる序盤が最盛期でそれ以降は失速したイメージではあったのでちょっとだけ残念でした。
もしも2巻が刊行されることになったとしても買うかどうかは五分五分といったところですね。

東京ダンジョンスフィア

電撃文庫 ラノベ

東京ダンジョンスフィア (電撃文庫)

《あらすじ》
最新のVR技術が暴走し、使用者の脳内世界がダンジョンに!そのダンジョン攻略を行う『冒険者ギルド』に、高給&様々な特典を目当てにして、軽い気持ちで入隊した赤峰光。しかし、入隊後すぐに突入したダンジョンでは、右も左も分からず、武器の具現化にも苦労して後れを取るハメになってしまう。パーティーを組むのは、長剣と氷を操る蒼倉、精霊を杖で使役する桜白、スナイパーライフルで戦場を支配する緑の三人。リーダーに指名され、何か深刻な事情を抱えている様子のメンバーたちと攻略に挑む赤峰は、仲間と協力してダンジョンの秘密を解き明かす!ダンジョン創造主の脳内世界を攻略せよ!
現実をダンジョンが侵食する現代――異世界を攻略し、未来を掴め。

日本の各所に発生している“ダンジョン”がもたらす幻想的な雰囲気と冒険者たちの想像力で具現化される武器から繰り出される多種多様な攻撃が冒険者の命のかかったダンジョン攻略を熱くさせ、想像力という抽象的な要因で生み出される武器が秘めるポテンシャルの高さがより作品の面白さに拍車をかけている。
人間の脳内世界を基盤にして構築されたダンジョンなだけにダンジョンごとに様々な世界が生み出されているので、冒険者たちがダンジョンの攻略に挑むたびに違った景色を見ることができて常に新鮮な感覚が味わえました。

バトルの面白さに関して個人的な意見を述べるならば、主人公が窮地に陥った状況でこれまで何らかの予兆のあった力に目覚めるようなパターンと、“東京ダンジョンスフィア”のように『使用者の想像力(イメージ)で武器が具現化される』というルールを確たるものとして、そこからつなげるように新たな力に目覚めさせるパターン。どちらも好きではあるけれど、やっぱり“東京ダンジョンストライク”が見せてくれるようなバトルの見せ方は、ご都合展開を極力排除されてよりいっそう臨場感があるのでどちらかといえば後者のほうが好み。

電撃文庫から刊行された新作のなかでは続巻を是非とも読んでみたい作品なので新刊情報が楽しみです。

弱キャラ友崎くん Lv.2

ガガガ文庫 ラノベ

弱キャラ友崎くん Lv.2 (ガガガ文庫)

《あらすじ》
人生はクソゲー、ではないのかもしれない。少なくとも良ゲーではありそう。最強プレイヤー日南との出会いは、俺、友崎文也の価値観を根底からひっくり返すことになった。以来、ありがたくもスパルタな指導を受ける日々である。季節は夏。生徒会選挙の時期だ。日南が会長に立候補するのは当然として…え、みみみも出るの!?みみみをサポートすることになった俺は、これまでの経験をもとに日南に挑むが―?ねえ、この人ちょっとボスキャラすぎません?ちょっぴりレベルアップした弱キャラが挑む人生攻略ラブコメ第2弾!

強キャラ日南さんによる弱キャラ友崎くんのスパルタ指導を実践すれば君もリア充に!!
たとえそんな未来を示されても、人生攻略に向けて不出来なコミュニケーションスキルを発揮する友崎くんが墓穴を掘るたびに、もしも自分の身に降りかかったことをシミュレートすると心がバキバキに折られそう。
コミュニケーション経験値に乏しい友崎くんなりの成長の兆しや日南さんの日頃の指導の成果もクラスメイトとの会話のやりとりからもうかがえるけれど、成長するたびに友崎くんがこなすべきシチュエーションのハードルがガンガン上がっている。リア充を引き連れてのショッピング、女の子と二人きりでのデートイベント。うん、昔はクラスの女子と会話するレベルだったのに、ものすごいスピードで上がってる。高レベルのモンスターを倒せば一気にステップアップできるのは理解できるけど、コミュニケーションにおけるモンスターはどのレベルがラスボスクラスなんだろうか。全然予想もつかないけど。きっと日南さんのことだから非リア充が聞いたら卒倒するようなスパルタ指導が待っているんだろう……

それはそうと、友崎くんの人生攻略ラブコメが図書室の天使・菊池さんを相手にしたときだけは真っ当な青春ラブコメを満喫しているのが……
これからの学校生活は菊池さんと放課後にしゃれ込んでデートにいそしめば、リア充人生勝ち組ルートな気がしてならない。もう菊池さんと会話をしているときだけ別世界。菊池さんが本で顔の下半分を隠して照れてるイラストだけで、友崎くんに対する好感度の高さがわかるだろ。そろそろ菊池さんルートに入っても、強キャラ日南さんがラブコメキャラ特有の嫉妬心を友崎くんにちらつかせるとも到底思えないしキャラじゃないので、潔く菊池さんルートに入ってくださいオナシャス。

通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?

ファンタジア文庫 ラノベ

通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか? (ファンタジア文庫)

《あらすじ》
「これからお母さんと一緒にたくさん冒険しましょうね」「あり得ないだろ…」念願のゲーム世界に転送された高校生、大好真人だが、なぜか真人を溺愛する母親の真々子も付いてきて!?ギルドでは「彼女になるかも知れない子たちなんだから」と真人の選んだ仲間をお母さん面接したり、暗い洞窟で光ったり、膝枕でモンスターを眠らせたり、全体攻撃で二回攻撃の聖剣で無双したりと息子の真人を呆れさせる大活躍!?賢者なのに残念な美少女ワイズと、旅商人で癒し役のポータも加わり、救うのは世界の危機ではなく親子の絆。第29回ファンタジア大賞“大賞”受賞の新感覚母親同伴冒険コメディ!

“お母さん”……このフィルターを通して『ダンジョンで衣服を粘液で溶かされて裸体をさらす』『学生服姿でポーズを決める』、こんな誰も得をしないイラストをぶちこまれた日にはトラウマレベルで記憶に刻み込まれる作品。お母さんフィルター恐るべし。
これだけのネタ要素満載のMMORPG作品ではあるけれど、そのなかでも親子の絆を軸にしたストーリーが組まれているのだから判断に困る。いかんせん発売当初の話題性からのネタ感が強烈に印象付いているだけに、真っ当な感性で物語を楽しめなかった。自分の両親の目の届く範囲で同年代の人間と接している姿を見られるときのむず痒さや、両親がいるときの動きにくさが主人公を通じて嫌というほど伝わってきて共感しかない。そのため、物語を楽しむというより、自分のなかの学生時代の記憶と主人公が両親に対して抱いている感想を照らし合わす作業が多く、ちょくちょく現実に引き戻されて物語の世界に入り込めなかった。

パッケージ力で言えばこれ以上にないくらいに大成功だとは思うけれど、面白かったかどうかでいえば微妙なラインだと思いました。

なれる!SE15 疾風怒濤?社内競合

電撃文庫 ラノベ

なれる!SE15 疾風怒濤?社内競合<なれる!SE> (電撃文庫)

《あらすじ》
目指せ!上場企業!? なんとスルガシステムが株式公開の準備に入るという。その体制づくりのため総務部への誘いを受けた工兵は、いずれは役員として経営陣に……という途方もない話を前に、自らのキャリアについて思い悩む。とはいえSEの仕事も待ったなし。アサインされたのは、総合商社二社のシステム統合という大きな案件。しかも提案作業のパートナーはかつてのライバル、アルマダ・イニシアティブの次郎丸で!? さらに、その案件は別ルートから立華&藤崎コンビも受注を狙う、社内競合案件だった! 果たして工兵は、最強の敵に勝てるのか!? 昨日の敵は今日の友、昨日の友は今日の敵!? 萌えるSE残酷物語、風雲急を告げる第15弾!

システムエンジニアの世界で日夜繰り広げられるデスワーク、過酷な業務に精根尽き果ててい社員の光景がデフォルトなのが末恐ろしい……
15巻という長期シリーズ作品をずっと追ってきた身ではあるけれど、いまだに作中で飛び交う専門用語のほとんどすべてが理解できない。基礎的(何が基礎にあたるかは定かではないけれど)な部分ですらちんぷんかんぷんで、会話のニュアンスと字面から意味をくみ取って読み進めているけれど、そんな読み方でも十二分に作品を楽しむことができる。
もっとも、今回の社内競合案件で室見&藤崎 VS 桜坂&次郎丸の対戦カードが水面下で行っている駆け引きの全容をくみ取ることができるとよりいっそう楽しめるとは思うけれど、競合案件を勝ち取るためにぶつかり合う両者の戦局の流れを掴むだけでも、どれだけ室見&藤崎コンビが技術者として優れているかをうかがうことができて鳥肌が立つ。

きっと本当のIT業界はこんな容姿端麗な(美少女は年齢的に語弊がありそう)人間なんていないはず……、大半が中年あたりのおじさんという偏見を抱きながら読んでいるけれど、個人的にルックスと性格は次郎丸が一番好きなキャラですね。一分一秒を効率的に生きるために女子力をかなぐり捨てて牛丼屋で飯をかきこむ姿には同類の臭いを感じて凄く共感できる。ヒロインの良し悪しに梢さんみたいな胸の大きさなんて関係ないんだ。

天使と鴉のプレセピオ -人狼×討伐のメソッドI

MF文庫J ラノベ

天使と鴉のプレセピオ ?人狼×討伐のメソッドI?<天使と鴉のプレセピオ> (MF文庫J)

《あらすじ》
人狼”、彼らは一年間に一人、人間を喰らわなくては、その命を保てない。カナガワ3区の新人討伐官・連野壮真は、人に化けて人を喰らう人狼を討伐するため、自らを天使と名乗る同僚の討伐官・篠崎樫乃と任務に励んでいる。共に両親を人狼の手によって失った二人。だが、二人は初めての囮捜査で偶然にも、樫乃の両親の仇である、遺体にV字の傷跡を残す・侵才の人狼“VOLF”の犯行の痕跡を発見する。しかし、樫乃が人狼の正体を見破ることができる“暴きの目”を発現させてしまったことで、二人の運命は大きく変わってゆくこととなり―!?第12回MF文庫J新人賞受賞、鮮烈の小説デビュー作。これは―決して暴いてはならない真実の物語。

人間社会に潜む“人狼”を討伐する捜査官と、ある一人の人狼が繰り広げる壮絶な戦いによって明らかになる真実を描いた物語。
人に化けた人狼の外見的特徴からも限りなく人間社会に溶け込んでいるなかで、人間にとっての脅威でしかない人狼の被害を防ぐための組織だった集団の戦いは、各々のもてる知能を振り絞った策略の応酬で読み応えがありました。
物語の冒頭に登場する一人の討伐官が見せる人狼討伐の流れからも、いかに人狼が自らの存在を悟られないように社会に潜んでいるかがうかがえる。なおかつ、討伐官と人狼が交わす自然な会話の流れから、“こいつは人狼である”と導き出せるまでの伏線を自然と織り交ぜていることから、この作品の全体的な雰囲気が固まって一気に読むのが楽しくなりました。
今年のMF文庫新人賞作品の数々を目を通してきたけれど、大賞作品とも甲乙つけがたいくらい手に汗握る面白さでした。

デート・ア・ライブ アンコール 6

ファンタジア文庫 ラノベ

デート・ア・ライブ アンコール6 (ファンタジア文庫)

《あらすじ》
新しい年を迎えても五河士道の日常は大忙し!『美九に耳たぶをハフハフされる』『士道と全裸二人羽織』『二亜のヌードデッサン用のモデルになる』…。初詣を終えた五河家で繰り広げられるトラップだらけの自家製すごろく対決に始まり、「生々しすぎるわ!」超高難易度のギャルゲー攻略に、「…俺、主人公かよ」アニメのアフレコ初挑戦。ネットゲームにはびこる悪質PKの撃退。そして迎える最大の試練―。「六喰の…髪ッ…」六喰の髪を切ることになった士道だが、とある事故で切り過ぎてしまい―。六喰に気づかれる前に、平穏な日常を取り戻すための戦いが今、始まる!

すごろく、ギャルゲー、アニメ声優、オンラインゲームにみんなでワイワイ興じるだけなのに、個性豊かな精霊たちの性格が所作やリアクションに色濃く表れていて、毎度のごとくとても楽しめる短編集でした。
デート・ア・ライブアンコール”第6巻では二亜や六喰の参入もあって、さらなる広がりを秘めることに。二亜の他人をガンガン自分のペースに引き入れていくキャラクターもあり、サブカル方面のエピソードでは終始物語の舵も取っていて、登場した時期は遅いものの古参の四糸乃や十香よりも存在感を放っている気がする。
デートアライブシリーズを追っているファンにとっては最高に楽しめる一冊でした。
※ちなみに精霊のなかでは二亜≧折紙>夕弦が好きなキャラクターです