働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

アウトブレイク・カンパニー 10 萌える侵略者

君がヤオイ系の実に激しい同人誌を買っているのは調査済みだ。
どちらが攻めでどちらが受けかも、『逆転』が禁忌であることもだ!
アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者10 (講談社ラノベ文庫)

内容紹介
謎の『穴』で日本とつながってしまったファンタジー世界の『神聖エルダント帝国』。
そこに日本が創設した文化交流のため、それも主にオタク文化メインの交易会社〈アミュテック〉の総支配人・加納慎一。彼が量産型人気ラノベ作家の父親の異変に気づき、緊急帰国した。
日本政府の策謀を心配するエルダント側は、護衛としてミュセルとエルビアを派遣。さらにお忍びで皇帝・ペトラルカまでついてきてしまった。この一行をかねてから日本政府の内密な行動に気づいていた列強・米、露、中が黙って見てはいない。秋葉原観光をしている一行を秘密部隊が急襲。
美埜里がロシアの手に落ちてしまった。
さらに謎の部隊に囲まれる慎一の家。
果たして慎一達は、美埜里を奪還して、エルダントへ戻れるのか!?


感想
能天気に秋葉原観光を楽しんでいた僕らは、背後から近づいてきている影に気づいていなかった。
どことなく「あれれ~おかしいぞぉお?」という声が聞こえてきそうな文章もあり、ところどころにアウトブレイクカンパニーらしさを感じました。


前回の引きで加納家にせまる怪しい影。エルダントの屋敷を襲撃された際は、ペトラルカの助力もあり武力による鎮圧も可能だったけど今回はそうもいかない状況。
戦力的にどうみても勝ち目が無い状況で編み出した秘策がまさかのニコ●コ生放送になるとは完全に予想の斜め上の展開。
ここに至るまでの緊迫した空気にも関わらず両親が趣味で仕掛けた監視カメラの数々が大活躍。
「まるでラノベのような展開だね」「HD画質で録画しよう」このノリノリの両親はなんなんだ?ていうか肝が据わりすぎてて怖い。


そんなこんなで各国の武装勢力との衝突で波乱の帰国になったわけだけど、なんとかエルダント帝国にたどりつくことができ一件落着。ガリウスに大目玉をくらうはずのペトラルカがヤオイ土産をちらつかせたりと、最後の最後にアウトブレイクカンパニーらしさがでていて笑えました。


二巻で一つの流れという構成は、話をつめてページを増やせば一冊にまとまる内容に感じた。終盤のアメリカとの戦闘はとくにいらなかった。あそこを切ってエルダントに帰るまでを車のなかでの会話にとどめておけばよかったのでは?と思いました。