働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

絶対ナル孤独者

絶対ナル孤独者 (1) ―咀嚼者 The Biter― (電撃文庫)
内容紹介
二〇一九年八月。
地球上の、いくつかの都市部に、人類が初めて接触する地球外有機生命体が複数落下した。
のちに《サードアイ》と呼ばれるその球体は、接触した人間たちに、現代科学では解明できない《力》を与えた。
ある者には、音さえ追い越す《速さ》を。ある者には、鋼さえ断ち切る《刃》を。そしてある者には、万物を噛み千切る《歯》を。
十七歳の少年、空木ミノルもその中の一人だった。彼がただ一つ望み、そして得た能力。
それは《孤独》。
絶対的な孤独を実現するその≪力≫は、しかしミノルを望まぬ戦いに巻き込んでいく。
平凡だが平穏な義姉との暮らし。そのひとときが壊されるとき、ミノルは絶対なる≪孤独者(アイソレータ)≫として覚醒する――!


感想
孤独になりたい。誰の記憶にも残らず、誰のことも記憶しない、そんな空白の世界で永遠にうずくまっていたい。
自らの記憶をリセットするためにランニングを続ける主人公の空木ミノル。

ミノルの能力は眼に見えず、自在に変形し、しかし恐ろしいほど硬い殻が、体のまわりに隙間なく生成することができるみたいです。
ミノルの能力の原点は、世界と自分を切り離し、物理的な孤独を作り出すことからきていると書いてありますが、まあこんなのはアクセルワールドを読んだ読者からしたら容易に推測が可能な設定ですね。
それにしてもこの主人公の能力は完全防御型とは!
個人的には自在に変形っていう書いてあるところから、表面積を占めてる部分をコントロールして攻撃型にも変換ができるのではないか?と勝手に予想をたててます。
主人公と敵の交互に視点をおき、お互いの持ってる能力について分析して弱点を探り出す。アクセルワールドやソードアートオンライン同様に、ストーリーとバトルの両面で二度おいしいラノベでした。
二巻に期待です。



これまでの他作品と比べて戦闘が少し地味で派手さが感じられず魅力というものが薄いかったです。
どうしてもアクセルワールドのような空を飛んだり建物をぶち壊したりといったド派手なアクションもなく、主人公は完全に受身でしかなく、表紙の女の子もただ速く動けるだけしか能がないみたい。まあ異能ものなんて活用のしかたでいくらでも多様性がでてくるからなるべくシンプルなほうがいいと思うけどね。