働きたくない村人のラノベ日記

ブログ開設2014年5月30日

あの夏、最後に見た打ち上げ花火は

あの夏、最後に見た打ち上げ花火は (ガガガ文庫)
何もないのどかな田舎町・松乃に暮らす中学2年生の眞田寛樹は、幼なじみの三島桐子・親友の阿久津恒正らと、毎年変わることのない夏休みを過ごしていた。そんなある日、寛樹は謎の美少女・伊東ノアと出会い、恋心を抱くようになる。徐々に彼女との距離を縮めていく寛樹だったが、ノアに過去の記憶がないことを知る。ノアが記憶をなくしたまま不安な毎日を過ごしていると感じた寛樹は、彼女の記憶を取り戻すべく、奔走するのだが…第9回小学館ライトノベル大賞・優秀賞受賞作品。中学生の男女が織りなすひと夏の物語。





去年のガガガ文庫新人賞作品で『夏の終わりとリセット彼女』が出てたけど、あれと方向性的には似た感じです。
あの夏、最後に見た打ち上げ花火は』は、記憶喪失の女の子とのひと夏の青春にSFチックな要素を絡めた作品に仕上がっていました。


とりあえず田舎町に暮らしている中学生三人の関係性をざっくりと語ると、ものの見事に三角関係が出来上がっていましたね。

寛樹「お前あいつが好きなんだろー、告っちまえよ」
恒正「いや、もし告白してフラれでもしたらこれからどんな顔して会えばいいんだよ」

会話のノリも中学生らしい。『あー、自分も昔はこんな感じだったなー』と中学生時代の自分を思い起こしてみたくなるような日常風景。

田舎の小さなコミュニティだけあって、恋愛感情の対象も身近な人間で収束していくんですね。寛樹の親友の恒正が恋する相手は二人の幼馴染の桐子なんですけど、桐子がとる態度を読者視点で眺めていると、彼女が誰に恋をしているのかは察せてきます。

    • 中学生のくせに複雑な恋愛関係だなー(他人事)


とまあこんな感じで、寛樹、恒正、桐子のひと夏に記憶喪失の少女伊藤ノアと、そんな彼女に恋をしてしまった寛樹を中心にした作品になっています。

伊藤ノアの記憶喪失にまつわる真相について触れると、なんかしら重大なネタバレになりそうだから三人の周囲についてしか触れなかったけど、一言で言ったら『何でもハッピーエンドで終わるとは思うなよ!!』ですかね。全部読んだあとに表紙をよく見たら、ヒロインが泣いているんですよね。この状況にたどり着くまでに様々な出来事があったんですけど。正直に言うと、読んでる途中で最後にどういう結末を迎えることになるか予測がたってしまうので読み進めるのがつらくなってきました。
それでも最後の1%に望みをかけて『もしかしたら』を期待したんですけど……

一言と言っておきながらかなり長いことこの作品を読んで感じたことをダラダラと書いていたけど、たまにはこういうタイプもいいかなって思えるラノベでした。