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働きたくない村人のラノベ日記

ブログ開設2014年5月30日

雛菊こころのブレイクタイム 1

雛菊こころのブレイクタイム1 (講談社ラノベ文庫)

《あらすじ》
伊莉也は実家の喫茶店に現れた美少女に思いを馳せていたが、再び会う事も叶わずにいた。進学した高校では勉学に追われ友人作りに乗り遅れたりと、少々ブルーな毎日…。そんな時、生徒の悩みを聞いてくれる“お雛様”の噂を耳にする。その人物こそ、伊莉也が思い焦がれていた少女・雛菊こころだったのだ。不思議な縁から相談事にやってきた生徒にコーヒーを入れる役目を仰せ付かった伊莉也。バレー部の部長や恋に悩む上級生、こころのライバルや生徒会長まで!様々な相談事をこころはちょっとした心理学を用いて解決していく。しかし、こころが相談室を開いた理由にはある過去が関係していた!?第4回講談社ラノベチャレンジカップ“佳作”受賞作。


相談室に訪れる様々な生徒に対して的確にアプローチを仕掛けて解決に導くまでのプロセス、悩み相談者の言葉の微妙なニュアンスの違いやしぐさから内心を読み解く雛菊こころの心理学の造詣の深さを楽しめる学園日常ものといった感じですかね。『心理学』という専門的な学問をラノベで楽しめるところにまで落とし込んで、相談室でともに生徒の悩みを聞く助手としてコーヒーを入れる伊莉也にわかりやすくかみ砕いて説明してくれるのもあり、終始スムーズに読み進めることができました。
主人公の伊莉也が思いを馳せていた運命の美少女(雛菊こころ)と出会ってからの相談室での青春のひととき。既に伊莉也の恋愛感情の行く先が確定しているなかでの心境を眺めていると、『YOU、行っちゃいなよ!!』ぐらいにアグレッシブに攻めてデートに誘いにいけるほどの気概を見せてほしくもあったけど、根本的な性格の面やその他の問題もあって終始受け身なスタンス。同年代の女子高校生で落ち着きすぎている面がある雛菊なだけあって、『伊莉也の恋心が報われることがあるのか?』と思うくらい感情の起伏が薄いヒロイン。しかし読み進めるにつれて、内心では伊莉也とのかつての出会いもあって心が傾きつつあったり、同じ高校で運命的な再開を果たしたりなど、雛菊こころの胸のうちは最後まで明かされることはなかったけれど、その内心を臭わせるニュアンスの好意を見せられると、このまま伊莉也の念願も叶ってほしいと応援したくもなりますね。