働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

俺と魔物の異世界レストラン

俺と魔物の異世界レストラン (MF文庫J)

《あらすじ》
魔王の治める街にある、魔物のためのレストラン「フォリオーズ」。この店で唯一の人間スタッフとして働くアーウィンには、いつか自分の店を持つ夢があった。だが、同僚はそそっかしい吸血鬼の看板娘リーラに、気温差で性格が一変するリザードマンの料理長ゲイル、ミミックのレジ係にスライムの食器洗い係…と人間の常識を軽々と破壊していく面々ばかり。さらには、堅物の非常識ダークエルフ・マチルダが帯刀でウェイトレスとなったり、冷蔵係の魔物アイスボールはフレイムボールとの痴話喧嘩でバックれるやら、魔界ならではのトラブルの嵐がアーウィンを襲う。それでもきっと行きたくなる(?)異世界のレストラン、明るく楽しくブラックに営業開始!

人間の世界と魔物の世界の間で文化や人種の交流が生まれて魔物の世界で人間が就職する制度まで確立されたなかで、異世界レストランに務める唯一の人間スタッフ・アーウィンの就労実態。魔物の世界に人間の文化が流れ込んで徐々に魔物の生活様式も人間風に変わりつつあるなかで、経験も知識もまだまだ足りない異世界レストラン経営では毎日がトラブルの連続。
厨房のガスコンロの前に立てば変温動物のリザードマンの性格が体温とともにハイテンションになったと思ったら冷蔵庫の冷気を浴びで鬱になったり、人間社会にはないトラブルの連続でなかなかにカオスなレストラン事情。そしてレストランに訪れる食事客も魔物が勢ぞろいなだけあって、人間社会にはない問題点が浮き彫りになってあわやレストラン大爆発の危機に陥ったり、客同士のトラブルの仲裁で大魔法を行使して無人島に空間転移させたり。これはもう人間社会の就職先での長時間労働を課せられるよりもはるかに命の危険が身に迫っている労働内容ですね(笑)
魔物なだけあって身体能力はバケモノ染みてるとあっては人間スタッフのアーウィンには仲裁に入る余地もない(入ったら死んでる)し、こんな就職先なんて是が非でも働きたくない。
そんなこんなで、異世界で開店をしてからまだまだ日が浅いレストランに降りかかる数々のトラブルをスタッフ総出で悩み解決をして難局を乗り切る、異世界就労コメディでした。
イラストを担当するのが人気イラストレーターのSyrohさんなだけあって、看板娘のリーラやダークエルフのマチルダは抜群の可愛さでした。