働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

リーングラードの学び舎より 3

リーングラードの学び舎より 3 (オーバーラップ文庫)

《あらすじ》
「教師らしく帝国相手に教鞭を振るってきます。全力で物理的な方向に」前代未聞の計画『義務教育』を進めるリーングラード学園では今日もトラブルが続いていた。資金不足、外部からの妨害、生徒たちの思わぬ行動などに振り回される教師ヨシュアン。そして、学園では忍び込んでいた密偵の殺害という事件が起こり、不穏な空気が包んでいた。時を同じくして、生徒の一人、マッフルが学園外部からの策略に巻き込まれてしまい―!?マッフルを救うため、王国最強の術式師“輝く青銅”がその真価を発揮する!新米教師と生徒たちが紡ぐファンタジー学園物語、三時間目スタート!

リーングラード学園で教えを受ける生徒たちと王国で初となる義務教育を進めるために集まった教師陣の奮闘ぶり、各教師陣が受け持つクラスそれぞれに特有の性格が現れ始めてますね。ヨシュアン先生の専門分野を担当した教科をもって各クラスの生徒たちが一堂に会することになってあらためて俯瞰してみると、手綱を握りしめていないと暴走しかねない問題児が多数在籍するヨシュアンクラスの目立ち方が際立ってる。
毎度のことながら学級崩壊につながりかねない暴走もヨシュアン先生の鉄槌により失神させられるのはお決まりだけど、あらためて他のクラスと比較するとかなりアグレッシブな教育方針。まあ失神させられても反省の余地もなく同じことを繰り返すヨシュアンクラスの問題児たちなんですけど……
それだけの個性を主張するだけに育った環境が影響しているのか、たびたび面白いことをしている部分もあって、それを大人たちが見守りながら良い方向に導いていこうとするスタンスが面白いですね。まだまだ無知な子どもたちなだけにミスを繰り返すことがあるなかで自分で何が悪かったのかを考えて成長していく姿に加えて、教師陣の質の高さと少人数指導のたまもなのかかなり密度の濃い義務教育を受けているように感じられますね。