働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

フィクション・ブレイカーズ

フィクション・ブレイカーズ (GA文庫)

《あらすじ》
「俺が必ず救ってみせる!!」
近未来、妄想に囚われ昏睡状態に陥る『エンタメ汚染症』が蔓延した。治療するには、患者の妄想世界に精神ダイブして内部崩壊させる『意識潜入治療』しか方法はない―高い適性値が認められて、念願の潜入官になった天津響は、天才と名高い獅子堂世莉と急造コンビを組み、患者への潜入治療に挑むが…。「使えない潜入官ね。バカなの?」治療方針に従わない響に怒る世莉。二人は喧嘩したり、共に大暴走しながらも、困難な症例に挑んでゆく。ラブコメ・不思議部活・ファンタジー…危険な妄想世界を打ち砕け!エンタメ汚染症を世界から根絶する、響と世莉の過酷な闘いが始まる!!
妄想世界から救出せよ!!
エンタメ作品に感染し、昏睡状態になる奇病が蔓延した近未来――『厚生省 汚染症対策室』メンバーはそれぞれの想いを抱え、妄想に挑む!!

第8回GA文庫大賞《奨励賞》受賞
新人賞受賞作ならではの独特の毛色の作品を世に送り出すスタンス。『エンタメ汚染症』のキーワードに含まれる『エンタメ』のポップな雰囲気と『汚染症』の危険性を連想させるニュアンスからどんな物語が展開されるのか読む前から好奇心が刺激されました。

エンタメ汚染症患者の妄想世界、いわゆる夢の中の世界にダイブすることで患者の意識に外部から刺激を加えて覚醒へと促すことが、エンタメ汚染症患者を救う方法しかない。『患者の妄想世界』という特殊な空間がベースに置かれているだけに、異世界ともファンタジーとも呼べない『フィクション・ブレイカーズ』ならではの独特の世界が確立されていて面白かったです。