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働きたくない村人のラノベ日記

ブログ開設2014年5月30日

豊作出来! ~異世界農場へようこそ~

豊作出来! ~異世界農場へようこそ~ (ダッシュエックス文庫)

《あらすじ》
『草食』が卑しいものとされている世界。人々の食は狩りのみで支えられていた。疫病や狩りの事故で男手をなくしたモウノ村は、最後の頼みの綱であった冒険者アレイまでもが竜の呪いを受けて狩猟が出来なくなり、窮地に追い込まれる。いよいよ、『草食』を受け入れなくてはならない事態に、アレイは竜の召喚珠を使い、村の救世主となる男“アズマ・キョウイチロウ”を召喚して、『草食』生活を伝授してもらうことを提案する!はたして異世界人のお腹は『草食』で満たされるのか!?パンをこね、コメを育て、麺を打ち、野菜を育てる―のんびりファーム&ベジタブルライフ・ストーリー開墾!

野菜を食べない異世界のある村が、飢えに耐えかねて現代日本の若い農民を召喚し、野菜のおいしさを知り畑を作って農業に目覚めていくお話。
草食を忌避する風習が根付いている異世界の独特の価値観によって、人間の手がほとんど行き届いていない自然環境が偶然にも自生する食べ物の宝庫。

とにかく大量の野菜から果物から、さらには小麦や米までのありとあらゆる食材が眠っている異世界でとにかく食べる食べる。飯テロ属性を含んだ作品を読んできた経験上、定番のメニューを軸に食事のレポートを叩きつけられて食欲を刺激されるパターンはよくあった。
そこを『草食』をテーマに、料理の素材になる野菜の育て方や農業のいろはについて食の根幹に関わる部分からスタートさせていくとは、数少ない飯テロ読書経験の新しいスタイル。
『農業を知らない異世界人』が教える対象になるだけに、伝授する知識の内容も専門的な要素を極力そぎ落としてさわりの部分をザックリとわかりやすく語ってくれるのですごくわかりやすかったです。
とくに、『異世界』の雰囲気を重視して料理名に少しだけアレンジを加えていく部分が手が込んでいてビックリしました。

イラストを担当している“ファルまろ”さんの描くイラストが個人的にも凄く好みなんですけれど、ちょいちょい飯のイラストも混ぜられていて文章だけでなく視覚的にも美味そうな雰囲気が漂っていて食欲がメチャクチャ刺激されました。

全てを読み終わるときに残るのは、お腹が満たされて笑顔になる異世界人と空腹感に襲われるひとりの読者。いやー、本と飯テロってホントに相性がいいですね。