働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者16

アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者16 (講談社ラノベ文庫)

《あらすじ》
謎の『穴』で日本とつながってしまったファンタジー世界の『聖エルダント帝国』と敵対しているバハイラム王国で、天変地異が続発する!ミュセルの母親・ファルメルの預言で呼び出された、オタク文化交易会社“アミュテック”の総支配人・加納慎一と毎度おなじみのメンバーは、バハイラムの最高機密“竜の巣”に潜入し、そこで奇怪な人形の様な少女・テレジア・ビグロウと出会う。北米連合機構の少佐だと名乗るテレジアは、実はここは遙か遠い未来の軍事工場であり、しかも、工場の主動力源が暴走し爆発しかけていると言うのだった。爆発すれば、バハイラムとエルダントは消滅する。で、それを救える唯一の人物が慎一だと告げるのだった。日本のただのオタク、ついに異能バトルものの主人公に変身するのか!?

異世界におとずれた突然の天変地異で窮地に陥るエルダント帝国とバハイラム王国の窮地を救うのはアミュテック総支配人“加納慎一”だったのであった……。世界の窮地キーマンというポジションでシリーズ最大級にシリアス展開なはずなのに、発作のようにやってくるオタク要素を盛り込んだ展開のおかげで、「あー、アウトブレイクカンパニーだった……」と本来の姿に認識を改めさせてくれる。
ファンタジー世界がもつ魔法の仕組みを明かされ、バハイラムの最高機密“竜の巣”で授かった力でイメージしたとおりの攻撃を発動できる能力なんて与えたらそりゃそうなるよ。オタクは漫画でもアニメでも映像媒体を通じてその手のネタの引き出しは際限なくあるんだから相性は抜群だよ。“かめはめ○”とか“北斗○裂拳”とか“ティ○・フィナーレ”とか……、見覚えのある名称がいくつか羅列されてたけど、これら全てが一挙にぶっ放されたら相当な地獄絵図だろ。
どこまでいっても安心安定のアウトブレイクカンパニー。日本と異世界をつなぐ門にも不吉な予兆が現れ始めてきて、シリーズのクライマックスに向けてどんな展開に突入していくのか。大好きな作品なだけに凄く楽しみです。