働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

ロクでなし魔術講師と禁忌教典 8

ロクでなし魔術講師と禁忌教典8<ロクでなし魔術講師と禁忌教典> (富士見ファンタジア文庫)

《あらすじ》
成績不振による退学を回避するため、聖リリィ魔術女学院に短期留学することになったリィエル。システィーナとルミアも同行し、さらには男子禁制の楽園でお嬢様を手玉に取ろうと、グレンも女に変身し、臨時講師として赴任することに!?…しかし、そこで見たのは、お嬢様グループ同士の抗争で!?「あっれー??ボクが想像してたのと全ッ然ちっがーう!!」女学院という名の鳥籠。先の見えた人生にくすぶる彼女たちは破天荒なロクでなしの姿に触れて―「断言してやる。俺ならお前達を『魔術師』にしてやれる」グレンの講義が、箱庭の少女達の運命の鎖を引きちぎる!

聖リリィ魔術女学院に短期留学するになったリィエル、システィーナ、ルミアと講師として潜入するグレンを含めた総勢4人のメンバーが、聖リリィ魔術女学院に新たな風を吹き込み問題児扱いされているお嬢様グループを真正面から叩きのめす。思い返せば、第1巻でグレンがはじめてアルザーノ魔術学院で教鞭を振るったときも、魔術師としてのプライドを増長させている生徒の認識を根本から覆す諭し方をしていたかな。
今回はそこに、グレンの講義を受けて日々成長を続けるシスティーナたちが加わり、痛快無比の学園魔術バトル(デジャブ)を繰り広げていていつになくバトル要素満載の内容になっていて死ぬほど楽しめました。

グレンが女学院で交友をもったヒロインたちを中心にシスティーナのツンデレキャラとルミアの天真爛漫な笑顔に隠された嫉妬心が火花を散らしている光景がイラストレーターの三嶋くろね先生の挿絵のダブルでじっくり味わうことができて最高でした。システィーナもルミアもどっちも見れば見るほど可愛くてたまらないです。

リィエルの成績不振解決のための勉強の風景も、リィエルの予測不可能な突飛な行動が容赦なく物語に波乱を巻き起こしていて起伏の激しい展開になっているので読むペースがはかどってしょうがない。
リィエルがメインの物語なだけにリィエルの抱える過去に踏み込んだシリアスな場面も多数あり、彼女の今後の人生を大きく左右するターニングポイントにも直結していて非常に重厚感のある物語でした。

ロクでなし魔術講師シリーズはデビュー当時からの安定して読者を満足させてくれるクオリティを提供してくれるけれど、今回も文句のつけようのない満足度100%。現在放送中のアニメではまだまだ表現しきれない場面も数多くあるので、もしもロクでなしシリーズに興味をもった人はぜひ買ってみたほうがいいですよ。自分が面白さについては保証します。