働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

佐伯さんと、ひとつ屋根の下 I'll have Sherbet! 3

佐伯さんと、ひとつ屋根の下 I'll have Sherbet! 3 (ファミ通文庫)

《あらすじ》
四か月ぶりに帰省したり、桜井さんの提案で佐伯さんと一緒にプールに一緒に行ったりと、僕こと弓月恭嗣と彼女の同居生活は夏休みも順調と言えた。そして、九月。二学期に入った水の森高校では、一か月後に開催される学園祭の準備がさっそくはじまりだした。一年も折り返し地点。大きなイベントを控え、何かが起こりそうな気配が……。常に冷静な弓月くんと、とびきりの美少女なのにちょっとHな佐伯さんが繰り広げる同棲&学園ラブコメ。第三幕。

両想いが確約されている学園ラブコメで、同棲生活で常に一緒にいて、健全な関係と距離感を保っている弓月と佐伯さんがまだ何を成し遂げていないか。そうだ。両親へのご挨拶だ。
佐伯父とは過去に面識があったけれど、佐伯母はまだ未登場だった。ご両親登場パターンは学園ラブコメでどんなネタに使うかは自由だけれど、ラブコメをやっている主人公とヒロインに対して両親という存在を配置することで、物語の視野も広がってよりいっそう面白くなるから自分としては凄く良かった。

高校生の男女が同棲生活をしながら、周囲のクラスメイトには秘密にして、家が近所という嘘で通し続ける学園ラブコメ。ちょっとした拍子にポロっと二人の関係が露見しかねないトラブルがちょいちょい出てくるたびに、詰めの甘さのガバガバ感に、『もういいから、とっとと公認カップルになっちゃえよ(ニヤニヤ』という思いに駆られる。
弓月くんと佐伯さんの愛の巣にいろんなクラスメイトを送り込んで滅茶苦茶な展開にしたり、学校全体に二人の関係が拡散されて教師を引っ張り出した展開とカ、読んでみたい今後の展開がドンドンあふれてくる。
本当に、毎日学校に通う光景とか、佐伯さんの自転車に乗る練習に付き合うために校庭を使う件とか、もっと周囲のクラスメイトたちに茶化される燃料が投下されているのに、なかなか引火しない。

これだけ清く正しくまっすぐなファミ通文庫の学園ラブコメにしては、驚異のネトラレ展開で自分のメンタルは一時的にゴリゴリに削られて憤死しかけて、ある意味とっても心を揺さぶられたけれど、そんなマイナス方向に振り切った展開で魅せるよりも、自分はラブラブイチャイチャした弓月くんと佐伯さんが見たいんじゃ!