働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

ゴブリンスレイヤー7

ゴブリンスレイヤー7 (GA文庫)

《あらすじ》
「結婚することになったみたい」故郷からの報せを受け、そう呟いた妖精弓手。かくして一党は、森人の里に行くこととなった。またその旅には牛飼娘と受付嬢の姿も―。一方、ゴブリン退治のおりに発見された石版をゴブリンスレイヤーから託され、剣の乙女は鑑定を行う。「古い…とても古い文字ですわね」川を上り、森人の里を目指す一党だが、現るは小鬼の影…。さらに森人の里には、密林の奥に潜むと言われている、古きものが現れるという事件が起きていた―。蝸牛くも×神奈月昇が贈るダークファンタジー第7弾!

ga.sbcr.jp

ゴブリンスレイヤーがどんなライトノベルかと問われたら、世界にゴブリンが存在する限り永遠と殺戮を続けるダークファンタジー作品ではないでしょうか。知能は低いが冒険者たちと接触する機会を得ることでゴブリンたちの武器が簡素なこん棒から金属製の武器に変化したり、ゴブリンスレイヤーが各地のゴブリンに戦いを挑むたびに環境に応じた特徴的な攻撃手段を披露しているところがいつみても面白い。
学習能力が低いが無いわけではない。個体数の多いのがゴブリンなだけに、油断せずに挑み、策を弄して攻め滅ぼすなら時間をあけず一挙にまとめて行い順応させない。徹底してゴブリンに対してアドバンテージをとって討伐に挑んでいくので、山場であるゴブリン討伐の戦闘シーンの一部始終が見どころ満載で目が離せません。

そして、一騎当千の強さでもってゴブリンをなぎ倒すわけでもなく、たった一瞬の隙で負ったダメージが致命傷になりうるリアリティーを突き詰めているところに、冒険者たちの儚さや命の尊さが感じられる。それだけに、冒険者や抗う力のない一般人がゴブリンたちに蹂躙される場面も克明に描写されていて、グロテスクではあるけれどダークファンタジーたる由縁を強く認識できる物語でもあります。

このラノでも五指に入る人気作品なだけに、近日放送されるアニメでもどんな仕上がりでお目にかかれるのかがとても楽しみです。