働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

JK案件推進中!! ~取引先の要求でお嬢様女子校の寮に住み込むことになった~

JK案件推進中!! ~取引先の要求でお嬢様女子校の寮に住み込むことになった~ (角川スニーカー文庫)

《あらすじ》
職場でエースとされている、27歳社畜(隠れオタク)の風戸肇に取引先から突然振られた案件―それは「お嬢様女子校の寮に住み、問題児であるJK2人を更生させる」というもので!?更生対象は、清楚で極度の口下手な小百合と、見た目はギャルでも実は初心でオタクな詩緒の2人。問題児どころか良い子な2人との同居生活は楽しく、肇は2人とどんどん親密になる。『私、風戸さんなら…』『アンタは他の大人とは違うね…』そして、信頼と好意を寄せてくれる2人が理不尽な理由で問題児にされたと知った肇は―2人を陥れた腐った奴らを容赦なく叩きのめす!!社畜が仕事も困難もさばき切るラブコメ!!

コンサルタント会社で売り上げトップを誇る主人公が突如任されたJK案件。その先にある腐った大人たちの欲望を暴き叩きのめす勧善懲悪。
27歳と二人のJKが送る年の差ラブコメに加え、職場の後輩が向ける純粋な好意にさらされる板挟み感。主人公が社会人だとラブコメにおけるヒロインの年齢の幅もグッと拡大して、これまでの学園ラブコメのような『同級生』『後輩』『先輩』『幼馴染み』といった属性とは違った境地が見えてきてフレッシュな感覚で楽しめました。特に、主人公の職場の同僚たちと問題児寮のJKたちが物理的に邂逅するする機会がないなか、「JKとどんな風に関わっているんだろう……」みたいな不安に苦悩する光景がヤバいですね。なんか健気すぎて癒されます。

今回の騒動のきっかけとなったJK案件については真相に気が付くまでのプロセスがしっかりと描写されており、最後には悪事を働く奴らを完膚なきまでに叩きのめした時の爽快感もあってとてもスッキリとした読後感でした。それでいて、大人たちの悪意に巻き込まれた問題児たちへのアフターケアーまでも行き届いていて、そりゃこれだけ思いやりのある主人公なら惚れますよ。

前作とは毛色の違った作品でしたけれどとても面白かったです。今後の活躍も楽しみにしてます。

僕と君だけに聖夜は来ない (角川スニーカー文庫)

僕と君だけに聖夜は来ない (角川スニーカー文庫)