働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

公女殿下の家庭教師2 最強剣姫と新たな伝説をつくります

公女殿下の家庭教師2 最強剣姫と新たな伝説をつくります (ファンタジア文庫)

《あらすじ》
公女殿下ティナとその親友エリーの才能を十二分に引き出し、王立学校へ見事合格させたアレン。入学する教え子たちとともに家庭教師として王都へ戻ってきた彼を待っていたのは…「…強く、なりすぎ、なんじゃない?」「余裕じゃない。これなら本気でやっても大丈夫そうね」かつてアレンが魔法を教えた腐れ縁であり、今は王国にその名を轟かせる『剣姫』リディヤとの一対一での真剣勝負で!?さらにその事件の余波で学校での臨時講師も任せられたアレンは、そこでも固定観念を打ち砕く授業で脚光を浴びて―無自覚規格外な教師の魔法革命ファンタジー、学園編開幕!

魔法が全く使えない公女殿下ティナを見事に主席入学を果たす逸材として進化させた家庭教師アレンでしたが、ティナとエリーの二人の教え子に付きっ切りで指導した既成事実が見事に裏目って腐れ縁のリディアに怒涛の如く攻められ、王国に名を轟かせる“剣姫”から真剣と極致魔法が降り注ぐオチが完璧に決まっていました。アレンとリディヤの学生時代に飛び級に次ぐ飛び級で最短距離で卒業に至った事実は幾度となく語られ、“剣姫”リディヤと“剣姫の頭脳”アレンと呼ばれる両雄の功績と信頼関係は強固なもの。そんな二人の半生をコンパクトかつ丁寧に描きつつ、それが二人の親密な関係を裏付けする事実として機能しており、リディヤのツンデレ度合いがノンストップでぶつけられることでただひたすらにリディヤの正妻ぶりを見せつけられるラブコメと化していました。
とにかくキャラクターを可愛く見せる描写が多く散りばめられており、同じくアレンに好意を抱く幼いティナやエリーの恋心をくすぐる展開や年相応のしぐさが愛らしくて、どのヒロインも満遍なく可愛すぎて満遍なくアレンの寵愛を受けていて可愛らしい。
学校らしく魔法の真髄やティナの有する極致魔法にまつわる事実、アレンとリディヤの間で偶発的に起きた真剣勝負などのバトル要素も見ごたえ抜群。アレンとリディヤの勝負に至っては戦闘スタイルの異なる両者が特異分野を活かした激しい攻防を繰り返す激戦と化していて、バトル描写への肉付けが丁寧にされていて熱い展開でした。魔法がもたらした事象が戦局にどのように影響するのか。魔法への対抗手段や、先の先・後の先まで読んだ一進一退の戦いが繰り広げられていて面白かったです。
自分は圧倒的にリディヤ派なので彼女のこれからのアレンへのアプローチと増々の正妻力向上を期待しています。