働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)16

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)16 (GA文庫)

《あらすじ》
オル=ゴールとの死闘を経て、ヴァーミリオン皇国に訪れたひとときの平穏。だが“傀儡王”の悪意は世界にも大きな爪痕を残していた。“人形遣い”での操作を放棄された政府関係者・職員の昏倒は世界規模での混乱を生じ、日本においては“特例招集”により学生騎士が動員される事態となったのだ。“浪速の星”諸星雄大、“剣士殺し”倉敷蔵人、そして“雷切”東堂刀華―危機に集った黄金世代の学生騎士たちは、互いの牙を確かめ合い、未来へと想いを馳せる。だが、混沌の最中で放たれた大炎は、そんな彼らをも呑み込もうとしていた!新たなる輝きが時代の闇を打ち払う、苦難と試練の第16巻!!

落第騎士がアニメ化してくれたことに最大の感謝を!!
東堂刀華を除いた生徒会の面々の登場シーンは非常に少なかったので、今回の一連の騒動でブレイザーとして再び戦う姿を目にしたとき、サブキャラたちの能力や戦闘スタイルが明確に映像記憶が呼び起こされてイメージがしやすかったです。学内選抜戦で一輝とステラが刃を交えたスピード重視の女の子とパワー重視のごっつい男の子です。名前まではさすがに覚えてないけれど、戦闘スタイルと破軍学園の生徒会の面々と言われればすぐに思い出せました。
一輝が負傷からの回復に時間を要しステラも安静を強いられる状況のなか、元七星剣王の諸星雄大 VS 剣士殺しの倉敷蔵人の対戦カードがひょんなことから実現したりなど、箸休め回だと思ったらファンの心を躍らせるバトル演出が満載で見どころが盛りだくさんの素晴らしい内容でした。
学生騎士として日々研鑽を積んでいる彼らも一輝やステラのような世界の理から外れた強さには及ばないものの、成長を遂げていきさらなる高みを目指している姿が全力で披露されていて最高でしたね。倉敷蔵人に至っては綾辻流の剣術を修め、これまでのような自らの生まれ持った才能を乱雑に振るうスタイルから一転して剣術でもって振るわれる剣技がいかんなく発揮されていて、七星剣王と一進一退の攻防を繰り広げていて熱かったです。
どちらが勝ってもおかしくない極限の戦いであり、戦いの中で両者の感覚が研ぎ澄まされていきさらなる成長を感じられる戦闘描写で素晴らしかったです。落第騎士の流動的な戦いの展開は、戦闘が単純な力量差だけでなく相性やその日のコンディション次第で一気に形勢が逆転する。そんな一瞬の移ろいを楽しませる作品で超好きです。
次回は一輝やステラのいない間に日本で起こった新たな騒動の火種がどんな災厄を呼び起こすのか。続きが気になりますね。