フレスベルグ戦から帰還した悠たちは、学園祭を開くことになった。盛り上がるクラスの中、リーザはどこか浮かない様子。どうやら両親に婚約者を決めさせられるのが憂鬱らしい。そして、悠はリーザの両親の前で恋人役を演じることになる。だがそこに、悠の記憶の鍵を握るドラゴン、“緑”のユグドラシル消滅の情報が入り――!?
「……止めませんわ。止めたところで、あなたは行くのでしょう?」
「ああ――もちろんだ。よく分かったな」
「当然です。本日限定とはいえ、わたくしはあなたの恋人ですから」
きらめく刹那の祭りの中で、つなぎあった指先だけが、揺れる二つの心を結んで――。アンリミテッド学園バトルアクション第五弾!
感想
“リーザ”との恋人予行演習劇開幕! 表紙を飾る“リーザ”がメインのストーリー展開。
リーザが『ミッドガル学園』で恋人を作ろうと、Dの力を無くしてただの人間になればなんの意味もなくなる。
『D成人したら力を失う。また妊娠した場合も力を失う』などのDの特殊性と“リーザ”の家庭事情からくるシリアスなストーリー。
“リーザの両親”の登場もあり、終盤の展開を見た人には「あっ、察し……」だったと思います。あの状況であの人たちが巻き込まれたら、これはもう……ねぇ(読んだ人にしかわからない)
また、“リーザ”の仲間思いの性格から、“物部”は自身が抱える緑のドラゴン“ユグドラシル”との契約、その代償について打ち明ける。“ユグドラシル”について調べるなかで得られた情報から推論をたて、徐々に明らかになっていく秘密。そんな矢先に起きた“ユグドラシル”の消滅。徐々に明かされるユグドラシルの秘密、学園長のもつ能力。ガンガン伏線になる要素をばら撒いてきてました。