働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

文句の付けようがないラブコメ

文句の付けようがないラブコメ (ダッシュエックス文庫)
お前を救い出す。世界が幾度終わろうとも。
"千年を生きる神"神鳴沢セカイは、白髪赤眼の美少女。世間知らずで尊大で、
見た目は幼いのに酒と葉巻をたしなみ、一日中お屋敷で本を読んで過ごしている。
彼女の"生贄"として捧げられた高校生・桐島ユウキ。『生贄になる代わりに何でも
言うことを聞いてやろう』と言われた彼はこう願い出た――「神鳴沢セカイさん。
俺と結婚してください」。
そして始まるふたりの生活だが――穏やかで他愛のない日々は、やがて世界が
抱える恐るべき秘密によって狂い始めていく。
どこまでも純粋な愛の喜劇〈ラブコメディ〉。決して果てることのない物語がここに始まる!






文句の付けようがないラブコメを見せ付けられました。これがいわゆる世界系っていうジャンルなんですかね。千年を生きる神として世界を守り続ける美少女の神鳴沢セカイと彼女への生贄として捧げられた桐嶋ユウキの物語は、二人を取り巻くことの真相と迎えた結末を見せられて泣きそうになりました。『何でも言うことを聞いてやる』、この一言からユウキとセカイが夫婦となり、セカイの無知で純粋な可愛らしさが満遍なく発揮されてきた序盤のパート、セカイに隠された秘密を追求していく終盤のパート。ラブコメ作品は回を重ねることで主人公とヒロインの内面に徐々に変化をもたらしていく、その変化を楽しんでいくものが魅力の一つだと思っていたんですけど、もう1巻でこの作品のファンになりました。
この設定を築き上げた鈴木大輔先生の勝利だと思えるラノベでした。