働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

ネクストライフ 2

ネクストライフ 2 (ヒーロー文庫)
マリウスの魔法によって魔人ペドラは倒された。幻覚魔法でデュランとベンの姿を変え、人間の街に潜入した一行は、何をするにも情報が必要だと確認しあう。冒険者として依頼を受け、情報収集を進めていく。そんな中、マリウスは森にてホルディアの王女アステリアと出会う。アステリアを取り巻く勢を知り、マリウスは彼女に手を貸すことにする。彼女が必要とするのは古の大英雄メリンダの遺産、魔王を封じる力を秘めた「封魔の宝石」だった。アイテム獲得を目指して地下遺跡に向かうマリウスたちに試練が立ちはだかる。一方、魔人達もペドラを倒したマリウスたちを探しはじめていた…。






デュランとベンの二人も幻覚魔法によって人間社会に馴染むシーンが多くあり、デュランの厳しくも面倒見の良い性格とベンのお調子者な性格がコミカル。逃亡生活の繰り返しで人里から離れた森の中で暮らしてきたアネットたちと、異世界からきたために世間の常識が欠落しているマリウスたちが行く先々でミスをやらかし、周囲にバカに奇異の目で見られながらもマリウスのチート魔術によってあっと驚かせるシーンが最高に面白かったです。そんなマリウスもとある事故からホルディアの王女アステリアと出会いがきっかけでマリウスの旅の進路に大きな転機を迎えましたね。
ホルディアを統治する各貴族や王族が堕落しきった状況で、セルディアが王女となり国を救うために画策し始める。そんななかでいかにしてアステリアは民衆の支持を集めることができるか、政敵を排除することができるか。これらを解決するために可能性の一つひとつを丁寧に吟味して、相手の動向を探りながら現実的な方向に導いていくシーンが理にかなっていて面白い。
チートな魔術スキルを有するマリウスと国を救うべく行動を起こすアステリアが合流したことでドンドンスケールが大きくなってきていますね。