働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

マンガの神様

マンガの神様 (電撃文庫)
学校の廊下で美少女・楪葉とぶつかった日から、高校生兼新人漫画家の僕の毎日はトラブルだらけ。え?彼女は実は僕の憧れの人気漫画家で、マンガみたいなトラブルを巻き起こす“マンガの神様”に憑かれてるだって!?確かに彼女はマンガみたいな美少女だし、僕は人生初のスランプに陥るし、転校生が初恋の女の子で隣の席になるし。ま、まさかこれが、“マンガの神様”の力…!!だけど僕はそんなもの、絶対に認めてなんかやらない。そして楪葉、必ず君のマンガを超えてみせる!!!マンガの神様によって巻き起こる、トラブルいっぱい青春ライフ!第21回電撃小説大賞“銀賞”受賞作。





才能のある期待の新人だが連載が持てない高校生作家である主人公の左右田伊織とマンガの神様に取りつかれている天才美少女漫画家である杜若𣜿葉。人気長編シリーズの連載をしている𣜿葉を超すマンガを描いてみせると意気込む伊織。
週刊誌のアンケートハガキをひとつとっても数字上では𣜿葉を超す実力を持っている伊織がなぜ週刊誌の連載を勝ち取ることができないのか。それに対して現役漫画家の𣜿葉によるマンガ創作論から連載を続けるうえでの漫画家としての心構えから、彼女の漫画に対するこだわりが凄かった。ひとつひとつに細かい肉づけが加わっていて、自分がこれまで面白いと思ってきたマンガ・ラノベたちに対しても、𣜿葉の訴える面白い作品論を当てはめてみたくなる。
伊織と𣜿葉が出会うことで巻き起こった青春ライフはマンガの神様によって引き起こされる『フラグ回収』と『ラッキースケベ』などなど。文字通りマンガのような、それこそラノベのようなベタな展開がわかりやすいくらいストレートに発生するけども、全体のうちの一要素でしかなく、「あー、𣜿葉可愛いなぁ」的な感じでいい塩梅の楽しんでました。