「つぎの部長が決まり次第―私は、安藤くんに告白します」生徒会を引退した工藤が文芸部にやってきて楽しく遊ぶなか、高梨彩弓は一人決意を固めていた。しかし次期部長が決定した日の翌日、文芸部を取り巻く世界に信じられない異変が起こる。唐突すぎるキャラ改変。だがそれは、日常の終わりと、異能バトルの始まりを告げる予兆に過ぎなかった。卒業の季節と、迫りくる激変の気配に揺れる、超急展開の第10弾!!
「一緒に学校行こうっ、ダーリン♪」「ききっ。久しいな、ギルディア」「ジューくんジューくんジューくん」「アンドー、宿題、見せて」
恋愛脳と化した工藤さん、中二病を取り戻した灯代、ヤンデレ化した鳩子、高校生の姿の千冬。異能力によって改変された世界。そして、読者の誰もが得をしない相模の女体化。
セリフひとつを読むだけで誰がどのセリフを言っているか100%わかるくらいに個性のあるキャラクターたち。『異能バトルは日常系のなかで』におけるメインヒロインは誰なのか? という命題に対して、相模の自称読者視点からもたらされるメタな発言には謎の説得力を感じるので思わず共感したくなるくらいに切れ味の鋭いセリフが多い。
次回への繋げ方も新刊の発売日を心待ちにしてしまうくらい。まさかあのキャラクターが登場することになるとはと思えるくらいにビックリした。