働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

のうりん10

のうりん10 (GA文庫)
今日はみなさんに、とっっっても残念なご報告があります。
わたし、戸次菜摘は――結婚 します!!
男子生徒のみんな~! 先生が人妻になっちゃって落ち込むのは仕方ないけど、元気出さなきゃダメだゾ!
だってだってぇ、これから始まる『インターンシップ』で、いろぉ~んな仕事を体験しなきゃならないんだからね☆ 男の魅力は出世と収入! いい就職先を見つけて、みんなも先生みた
いな若くてピッチピチな奥さんをもらっちゃお~♪
聖夜に起きた奇跡と農業の物語、将来(みらい)へと繋がる第10巻!





のうりん恒例のベッキーの結婚を盛大にネタにした展開は相変わらずのカオスっぷり。親のもつ権力を行使して強制的に築き上げたお見合い。そんなもの結婚適齢期を逃したベッキーの前にちらつかせたらどうなるものか想像はつくだろw クラスメイト一丸となってベッキーというなの猛獣をこの機会に寿退社という名目で処理しようとけしかけたり。このとりあえずノリでどんどん先に突っ走っていくカオスな展開が楽しめるのがのうりんだよねぇ。
のうりん10巻を既読の人はわかるだろうけど、ベッキーの誕生日をクラスメイト全員で盛大に祝うあのシーン。ラノベのイラストを最大限に活用した演出。あれだけ自由度の高いギャグは見たことないよ。まぁ、適齢期を逃した女性にとって年齢に関する話題がタブーであることを考慮せず、「誕生日って年の数だけロウソクを建てるんでしょ?」的なノリであんなサプライズを催した耕作たちにも非があるんだけど、いやー、盛大にベッキーの地雷を踏んでましたね。

ベッキーの結婚ネタと並行して、耕作たちの就職先を見つけるためのインターンシップ体験も進行していきます。現代の農業が抱える問題や農業高校の実態について真剣に書いているだけあって、かなりのリアリティーとシリアスな展開が続きます。たとえば、「農業高校を出た生徒の就職先に農業に関連する企業の内定先がない」みたいな話題をとってしても、なぜどうしてそういう状況なのか。ひとつひとつ丁寧に解説があり、「たしかに、言われてみればそうだよなぁ(うんうん」と一読して理解できるくらいにわかりやすい説明でした。