働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

星降る夜は社畜を殴れ 3

星降る夜は社畜を殴れ (3) (角川スニーカー文庫)
「天をも揺るがす我がダイナミック定時退社を見よ!」オレは幼なじみのユイカとともに新たな職場ゼニクレ商事で働き始める。そこで出会ったのは、ビル屋上からヘリで退社する名うての“反社畜”虎牙シュンスケだった。「おれは給料分以上の仕事はやらん」「駄目じゃん!」一見ただの怠け者で、オレを敵視する虎牙の狙いとは!?一方、国会では急進派の政治家が「一億総社畜化」法案を提出し―若き“反社畜”英雄の伝説が今始まる!





「俺は自宅に帰るんだ! 貴様ら社畜に邪魔される筋合いはねえ!」「ブラック企業の何が悪い! 若いうちは進んで苦労をしろ!」
社畜スキルと反社畜スキルがぶつかり合う社内バトルと、ブラック企業が蔓延る現状を極限までネタにしたブラックジョークが笑いを誘ってくれますね。ブラック企業とパロディネタを絡めてくるときのワードチョイスが天才的に上手い。
酷使無双……漢字をちょっと変えただけであら不思議。あらたな社畜ワードが生まれてきてます。こんなのがポンポン地の文と会話文から頻繁に飛び交ってきていて、「このラノベでしか味わえない持ち味」というのが強烈に出てきてます。
ブラック企業をネタにしたラノベと言えば『なれるSE』というのもありますけど、あれとはまた違った
路線で楽しめるブラック企業ラノベとなっていると思います。

なれる!SE 2週間でわかる?SE入門 (電撃文庫)

なれる!SE 2週間でわかる?SE入門 (電撃文庫)

おそらく世の中には「あるある! 俺の会社もこんなんよくあるよ」的なことを言う人も、中にはいるかもしれない。酷い労働環境とクソ上司が数多く登場します。理不尽なまでの仕事量と残業が課せられます。リアル社畜が読んだらトラウマをえぐるくらいのブラック企業に勤めるキャラクターたちが登場します。それでも最後に勝つのは正義だってくらいに悪と戦う主人公が見れるので読後感もよかったです。