働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

空戦魔導士候補生の教官 6

空戦魔導士候補生の教官 (6) (富士見ファンタジア文庫)
“魔甲蟲”という脅威によって地上を奪われ、天空の浮遊都市に人類が住まう世界。人類は魔力をもって“魔甲蟲”に対抗するウィザード―空戦魔導士を生み出していた。空戦武踏祭出場の切符を手にしたE601小隊。しかし、“ベベル”に着いても同じ訓練を繰り返すだけのミソラたちに業を煮やしたカナタは、とんでもないことを言い出して―。教官カナタとE601小隊のがちんこバトル勃発か!?裏切り者と落ちこぼれ少女たちの学園バトルファンタジー!





空戦武踏祭の出場を手にしたE601小隊の目の前に立ちはだかる敵との圧倒的な実力差は日の目を見るより明らか。浮遊都市ミストガンでの対戦成績が論より証拠。これまでの戦闘訓練である程度の実力を付けたはいいが、実戦経験の少なさでは空戦武踏祭に出場するメンバーの中でダントツ。

そんな状況下で実現したのが『自分にとっての最強の存在を見つけ出すこと』という課題。ただ目の前の課題をこなして強くなるのではなく、自分にとっての目標的な存在をイメージしながらの訓練のほうが、明確なビジョンができるため効果的であるということなんですかね。
E601小隊のメンバーが課題に対する答えについて考えを巡らせる日常を送りながら、空戦武踏祭の舞台である都市で観光するミソラたちの姿を楽しめるという効率の良さ。指導教官ものとしても読みやすいし、壁を乗り越えて成長していく姿とミソラたちの空戦武踏祭にかける想いを考えるとこれからの活躍を眺めたくなるね。

カナタ教官VSE601小隊の対戦カードの実現が熱かった!!あの演出はゲームで例えるところの、これまで仲間だったメンバーがとある理由から主人公パーティーの前に立ちはだかる的な感じかな。
カナタの仕掛けたこの対戦の意図。これを瞬時に汲取ることのできたリコやユーリの心境や、カナタの心境を考えると、胸が熱くなる一戦だった。

本編のほうでも、『カナタの抱える崩力』に関して進展のありそうな引きも一部見られて、次巻への期待値もますます高まってきますね。