働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

のうりん 11

のうりん 11 (GA文庫)

《あらすじ》
木下林檎です。新しい年が始まりました。
岐阜に来て初めて迎えるお正月は不思議な風習がいっぱいで楽しいです。
大きな天狗の像にお参りしたり、田んぼで竹と大量のゼ●シィを燃やしたり、
一緒に担任(41)も燃やしたり――
え? そんな風習ない? ……でも、やったわよ? ねえ若旦那? やったわよね?
……あら? 若旦那のお腹から、何かが…………ま、まさか若旦那、あなた、本当は――!!
シリーズ最大の衝撃!
あのラブリーなマスコットに秘められた謎が明かされる、驚天動地の第11巻!

ベッキー(41歳)による結婚情報雑誌ゼク●ィのステマ回。●クシィ、ゼクシ●。田茂農林高校が抱えるオバフォーティーチャーの重すぎる結婚願望が成した抱えきれない●クシィの山。新年を迎えるため、過去の自分(主に●クシィ)と決別をして新しい自分に生まれ変わる。全国各地に対応した数々のゼ●シィを前に、農業高校の伝統行事の全てが●クシィの火の海に飲まれる……シリーズで類を見ないカオスな展開。ゼクシィが生み出したベッキーというモンスターの闇の深さが半端じゃなかった。
それでも腐っても農業高校。タイムリーな農業の話題を織り交ぜつつ、農業に携わる人間でなくても農業の魅力と面白さがうかがえるように書かれていて、思わず農業高校に入ってみたくなっちゃう。これも木下林檎が農業高校で唯一の農業初心者ポジションにいるおかげで、周囲のキャラクターも含め細かく解説してくれるところが読みやすかった。
種苗会社が農家に販売するF1品種の種と品種改良の奥深さ、バイオマス産業などなど。耕作たちをはじめとした各分野におけるエキスパートが数多く在籍する農林高校のカオスな日常コメディ。農業って素晴らしいですね。