働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

僕と彼女のゲーム戦争 (9)

僕と彼女のゲーム戦争 (9) (電撃文庫)

《あらすじ》
前回参加した大会がきっかけで、ゲームの上級者になるにはどうしたらいいのか悩んでいた岸嶺。天道や瀬名など、部活のメンバーにアドバイスを求めていると、なんと気分転換という名目で杉鹿からデートに誘われてしまう。杉鹿と一緒に行った遊園地や、仲間との交流を通して上級者になるためのヒントを掴んだ岸嶺は、独自の練習を重ねていく。そして迎えた練習試合で、ゲーマーとしてまた一つレベルアップするのだった!部員同士や他校の強敵とゲームで熱く対戦するプレイシーンは必見!実在の人気ゲームも多数登場する第9巻!

実在するゲームも搭乗してゲーマー同士の激闘を熱くそして楽しく書かれている作品であり、お互いにガチで勝ちに行くがゆえに戦略・戦術が多数張り巡らされているので、たとえ題材になったゲームが未プレイであってもその楽しさを実感できるところが面白いです。
ぶっちゃけ言うと、自分はそこまでゲームをやるほうではないので、このシリーズで登場したゲームの半数以上はプレイしたことがないのですが、ゲーム初心者の主人公がいるおかげで最初に簡単な説明から入ってくれるのでものすごく読みやすいです。
それでいて絶妙なまでに戦況が均衡したギリギリの局面と、ゲーマー同士の熱い読みあいが画面越しで繰り広げられているので、どのジャンルのゲームも最高に盛り上がります。

ゲーム上級者とは、ゲームの知識のうえで他のプレイヤーよりアドバンテージを有するのか、実力をもってして周囲を圧倒するのか。言われてみれば現代遊戯部のメンツのプレイスタイルはそれぞれ異なっていますね。主人公の岸嶺が前回の敗北を機に、『ゲーム上級者』への道を目指し始めていく中で、自分なりのプレイスタイルを確立しようとしているなかで今回も他校とのゲーム対決に挑んだわけだけど、その試合を通して『真に自分より格上のプロゲーマー』と相対したときどんな激闘を見せてくれるのか楽しみです。
まあ岸嶺自身も『ソウルトランス』という集中力を極限にまで高めてゲームの世界に意識をとばすほどの隠し玉を持っているわけですが、それも含めて今後の岸嶺のゲーマーとしての活躍が気になります。

最後に、この『僕と彼女のゲーム戦争』という作品は10巻で最終巻になるそうです。電撃文庫の中でもお気に入りの作品なだけに次回で完結というのは残念ではあるけれど、新作の刊行に目処がついているらしいのでそちらも楽しみにしていきたいと思います。