働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

落第騎士の英雄譚 7

落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)7 (GA文庫)

《あらすじ》
「私が勝ったら、ヌードモデルになってもらう……」
試合スケジュールの変更で二連戦となった一輝は、《一刀羅刹》で第一試合に勝利した。だが、次の試合ではその切り札が使えない。しかも次戦の相手サラは一輝自身を創り出して戦わせられるほどの実力者。そして一輝を絵のモデルにしようと執拗に迫ってくる、いろんな意味で侮れない相手!?剣士VS画家の異色対決! しかしそこには考えうる限り最悪の展開が待ち受けていた!?
「《幻想戯画》――比翼のエーデルワイス
《世界最強》vs《無冠の剣王》再び! 激戦必至の第七巻、登場! !

軍学園《落第騎士》黒鉄一輝 VS 暁学園《万華鏡》サラ・ブラッドリリー
色のもつ概念を操ることで多彩な攻撃手段を持ち、口絵のカラーイラストで公開されているとおり、《比翼のエーデルワイス》の強さを書きあげることで、かつて一輝が敗北を喫した相手との再戦を疑似的ではあるものの実現をはたす。《比翼のエーデルワイス》の剣術を身に着けた一輝ではあるけれど、これが本家を相手にしてなおかつ《一刀修羅》が使えない戦いの舞台で勝利を収めることができるのか、かつてないほどに盛り上がりを見せた7巻で、巻を重ねるごとに最高に面白かったナンバリングが塗り替わっていきますね。

画家としての側面をもつサラの内面に迫る場面も数多くあり、私服を全く持っていないサラのための服を調達するためショッピングモールに出かける一輝、ステラ、サラ、有栖院(コーディネート担当)。七星剣武祭を通じて暁学園のメンバーと接するなかで、彼らが何故今回の騒動に加担するに至ったのか、その真相を語る場面も含まれていて、画家として世界的に有名なサラが抱える事情などが徐々に明かされることになってきます。サラという人間を知れば知るほど、彼女が一気に向けた「私が勝ったら、ヌードモデルになってもらう……」というセリフに込められた言葉の重さが伝わってきますね。これまで七星剣武祭に対しての意欲をほとんど見せなかったサラも、一輝にモデルになってもらうために今回の戦いに自身の能力の全てを賭けたおかげで最高の戦いを演じてくれて、シリーズ最高峰の盛り上がりでした。