《あらすじ》
世界を救う英雄となるため、最強のホムンクルスとして異世界に召喚されたソージ。そこは、彼が熱狂するVR‐RPGゲーム「イルランデ」の通りに歴史を刻む世界だった。ソージは新しい世界でも、かつてゲーム内で助けられなかった“彼女”のことを想い続ける。「今度こそ、君と一緒に幸せになりたい」定められた歴史という敵を倒すため、ソージは最強のプログラミング魔術で運命に抗う!「小説家になろう」発、成り上がりバトルファンタジー、待望の書籍化。
こんなに可愛くてもモフモフしたくなる狐美少女クーナちゃんを愛でているだけで読んだ価値があるってもんですね。いやもうイラストになってるキャラがみんな可愛くて最高でした!!
クーナちゃんの可愛さについてはさておき。かつて熱狂してプレイしていたゲームの世界に世界を救う英雄として召喚されてからは、ゲームとしてプレイしていた頃のアドバンテージが半端じゃないくらいに活かされていて清々しいくらいに順風満帆な人生を歩んでいて気持ちが良かったです。異世界召喚の補正で常人をはるかに凌駕するホムンクルスのスペックは魔術の力量はそれこそチート並に優れているし、ゲーム時代に散々プレイしているだけあって異世界の全ての情報に精通している要素もあらゆる面で発揮されていて、これまで読んできた異世界召喚もののなかでも召喚されてきた強みをガンガン使っているところが新鮮でした。『チート魔術で運命をねじ伏せる!』なんだかもう、この主人公なら何でもねじ伏せられそうな気がしてならない。
召喚された先でまず初めに騎士学校に入学しよう! 異世界が抱える諸々の事情は割愛して、騎士学校への入学はその後の進路からもかなり倍率の高い難関校。そんなところも異世界召喚者のソージにとっては『今年の試験問題は俺が作った過去問から同じ問題が出てくるから試験勉強をやろう』、……クーナちゃんも同じ学校に入学させるためとはいえ、なんだかもう凄すぎて言葉が出ないというか。ベネッセもビックリの『あっ、この問題進研ゼミでやったやつだ!!』がリアルに聞こえてくるチートでしたね。今年の入学試験対策に今年の問題を事前に練習する……意味がわかんないw
無事に入学を果たしてからのソージとクーナの学園生活も『異世界といえば貴族』といった風に悪役キャラが立ちはだかってピンチに陥りそうな場面がチラホラありつつも、『でもソージならチート魔術でねじ伏せそう』ぐらいの安心感で楽しめました。悪役キャラなのに噛ませ犬感が満載で気持ちがよかった!