働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

ネクストライフ 9

ネクストライフ 9 (ヒーロー文庫)

《あらすじ》
魔王や魔人のアンデッドを大量に用意し、ガリウスの崩壊を目論んでいた恐るべき魔人メルゲン。それを倒したマリウスの、次の目的地はランレオ王国である。魔法大国という異名を持つランレオ王国には、大陸に名を馳せる名門・クラウス王立魔道学園がある。マリウスとアネットは学園の編入試験に合格、穏やかな学園生活を送る。戦いの連続で忘れかけていた平和な日々を、マリウスは思い出したかのように噛みしめていた。そんなある日、彼らは編入生仲間である少女と三人で、ある街へと向かうのだが…。一方、魔の影は平和なランレオ王国にも忍び寄っていた。マリウスはその事実をひょんな事から知る事になる…。

異世界転生ファンタジーがやがて行きつく学園編入試験を受ける展開がここに到来。数々の魔王や魔人を倒してきたマリウスの偉業が轟くなか、ホルディアでのマリウスの身分やらアネットのモンスターマスターの全力を隠したまま学園で過ごす光景から、新しい人脈と人間関係を築き上げてホルディア王国とランレオ王国をまたぐことでまた新たな展開を見せてくれると思っていたので少し残念。
平和な国を窮地に陥れようとする魔族とそれにあらがう人間との間の戦いやマリウスの周囲でピンチになっている人間を救う展開は1冊のなかで大きな山場や変化があって良かったけれど、学園で講義を受講するにしてもマリウスの消極的な態度から何もイベントは起きないし、予想以上に
学園内の人間との接点が広がらなくて地味に感じられました。
ホルディア王国の人間であるマリウスとアネットの事情と立場からして、ランレオ王国内で目立つ行動がとれないのは認識できているけれど、今一つ盛り上がりに欠けているところがあったので、これを次の巻への長い助走だと捉えて次巻を楽しみにしたいと思います。