働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

魔法科高校の劣等生SS

魔法科高校の劣等生SS (電撃文庫)

《あらすじ》
二〇九六年度『全国魔法科高校親善魔法競技大会』。司波達也が、魔法兵器『パラサイドール』運用試験計画を阻止すべく『裏』で行動を起こしていた頃。『表』側では、魔法科高校生たちの熱戦が繰り広げられていた。モノリス・コードの選手・吉田幹比古のエピソード『竜神の虜』。新競技ロアー・アンド・ガンナーの選手・エイミィのエピソード『ショットガン!』。アイス・ピラーズ・ブレイクの選手・雫と花音のエピソード『一人でできるのに』。黒羽姉弟のエピソード『目立とうミッション』。そして、レオとエリカのエピソード『薔薇の誘惑』。書きおろしを含む連作短編集、登場!
達也が陰謀を粉砕した『表』で描かれる、次代の魔法師たちによる華やかな競演!


魔法科高校の劣等生シリーズのなかで魔法師同士の力量を競わせてバトルの盛り上がりを最大限にまで引き上げてくれるシチュエーション、それが七校戦。
短編集という形式で達也をはじめとした一校の主要メンバーが活躍しているシーンをギュッと濃縮することで、SSだからこそできるスピーディーな展開と魔法を前面に押し出したバトルを楽しむことができました。さすがですお兄様はここでも顕在。

魔法科高校の劣等生シリーズは複数巻を通してストーリーが徐々に収束していく流れや、最近になって活発化しはじめている、魔法師の世界の頂点に君臨する十師族のやり取りをじっりと味わうことができるのもあり。だけども、短編集という形で達也以外のキャラクターに視点を置、長期シリーズにわたって積み重ねてきた様々な要素を掘り下げることができてまた違った面白さがあって最高でした。
キャラクターの数だけその人物個人に起因する物語が潜んでいるところが、この作品のなかでそれぞれのキャラクターの肉付けの厚さを改めて実感する。