《あらすじ》
七十年に一度、一人の英雄と六の霊魔が世界の命運を賭して闘争する霊魔大戦。だが、12度目の霊魔大戦からたった7年で霊魔が復活。しかし英雄側に現れたのは、力を持たぬ不完全な2人の英雄候補だった。英雄候補の1人、心を凍らせた剣士アリスは自らの強さの探究から、かつて六の霊魔を封じた元英雄グレイブに教えを請うが―「私は剣士です。××の相手など誰でも構いません。強さのために魂でも売りましょう」彼女が選んだ方法は常人の想像を超えるもので―「グレイブ先生、××とは難しいものなのですね」「…そうだね」先生(元英雄)×少女(英雄候補)の世界救済ラブコメディ始まるっ!
霊魔の復活により世界に破滅の危機が迫りくるなか、霊魔を世界で唯一倒すことのできる英雄たちはラブコメの真っ最中。霊魔に立ち向かうことが不可能な人類は精鋭の尽力によって、力を持たない未熟な英雄たちの修行のための時間を稼ぐことで世界の破滅を防ごうとしている。
そんな世界に窮地が陥っているなかで、『世界の破滅』と『ラブコメ』を掛け合わせて、“グレイブ先生”、“アリシエル”、“エミリア”の三人が初対面とは思えないラブコメを楽しませてくれる葉村哲らしいラブコメ作品でした。
最近の作品だと『おれと一乃のゲーム同好会活動日誌(全11巻)』や『バロックナイト(全4巻)』が真っ先に思いうかぶかな。やっぱり、ヒロインの主人公に向ける愛情表現の方法や何気ない言動やしぐさに身悶えしたくなる可愛らしさがあってたまらないです。わかりやすく赤面したり慌てふためいたりして照れている態度を出すのもいいけれど、ぬいぐるみに先生の名前を付けようとしているアリスのプレイべートな場での独り言とかを見てると、それがかえって可愛らしく見えてくる。1巻で表紙を飾ってメインとして登場してくるアリシエルのエッチな姿と美麗なイラストがラブコメをより引き立ててくれて最高でした。メチャクチャ可愛かったです。
これまでに数多くの作品を世に出してきたベテラン作家なだけに作者買いしても期待以上のクオリティで、久しぶりにラブコメを楽しむことができて良かったです。