働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

軍師は何でも知っている 6

軍師は何でも知っている(6) (モンスター文庫)

《あらすじ》
帝国・皇国・ヴェリス、それぞれの思惑が交錯する同盟交渉が始まった。帝国が、ユキト率いる独立機動部隊・ノックスの解散を求めたのに対し、皇国は、そのノックスを援軍として派遣してほしいと要求する。あちらを立てればこちらが立たずの難題を前に、ソフィアがある奇策を提案するのだが―。「小説家になろう」発、異世界バトルファンタジー第六弾!大幅な加筆修正に加え、書き下ろし番外編『暴走する魔法』も収録!!

三国同盟の成立にあたる条件として両国から『ノックスの解散』と『ノックスの援軍派遣』を提示されたなかで、「これ完全に詰んでないか?」としか思えない絶望的な状況をどのようにして打開してくのか。三国の命運をわけることになる会談の場での白熱する議論を、独立機動部隊ノックスを率いるユキトがどのような結論に導いていくのかが凄く気になっていた回なだけに、序盤から目が離せない展開で読み応えがありました。
公式な外交の場で発言の言質を取られることで、それが後の交渉の行く末を決める決定打に繋がってしまう駆け引きが繰り広げられていて、ヴェリスの軍師殿が相手をやり込めている光景が気持ちが良かったです。
これまでにも戦場で死の瀬戸際に立たされることをはじめ、多くの窮地を乗り越えてきただけに、この三国同盟を無事に乗り越える結末を迎えられてホッとしました。
個人的にもかなりお気に入りの作品なので次巻の発売が楽しみです。

あとこれはさらに個人的なことですけど、番外編の元ネタが以前に書いた感想記事から拾ってもらったみたいでビックリしました。自分でも「そんなこと書いたような……」くらいに記憶が曖昧でしたけど、あのときに書いたことが番外編として形になり、巻末で愉快なノックスのメンバーの日常のひとときを楽しむことができて(本人は気が付かないまま)良かったです。