働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

アルティメット・アンチヒーロー4 究極の個

アルティメット・アンチヒーロー4 究極の個 (講談社ラノベ文庫)

《あらすじ》
東京生存圏を飲み込んだ漆黒の霧。ミカエルに敗れた焔が最期の力を振り絞って行った魔術により、人類はその霧の迷宮最深部に転移していた。だが、天使たちの行軍は止まらない。その数実に十四万の軍勢は、着々と人類のもとに足を進める。“邪神使い”神代焔という最高戦力無しに、いかにして天使の軍勢と相対するのか―絶望に沈みかける人類。だがそれでも、純華は守るべき人々のために立ち上がる。そして、妖精族たちの協力も受け、人類は再び戦うことを決意した。生きるために。守るために。最期まで絶望に立ち向かい、未来を手に入れるために―。いずれ救世主と全ての人間に讃えられる少年が紡ぐ常勝無敵ファンタジー、最終決戦の第四弾!

“邪神使い” 神代焔を筆頭にした日本の全戦力と正義の鉄槌として人類を粛正する天使の軍勢の全面戦争。日本勢が最高戦力の焔を失った状況に陥ったなかで、“魔本凶弾・グリムバレッド”星河純華による日本の全戦力をかけた作戦が天使を相手に善戦をもたらしていて、海空りくさんらしい熱いバトルが繰り広げられていました。
別次元の強さをほこる天使に対して起死回生の一手がはまったときの相手を出し抜いた達成感。天使を目の前に通常兵器のあらゆる手段が全く通じないなかで、魔力の乗った攻撃だけが唯一の有効打としてダメージが通る敵を前に、最高の攻撃力を宿した必殺の一撃をどのようにして敵の懐に入って攻撃を決めていくのか。この一撃を決めるまでのプロセスに日本戦力が一丸となってかかっていて、最終巻のにふさわしい命をかけたラストバトル。海空りくさんらしい敵キャラクターの狂人なまでの正義の思想ぶりがラスボスにドンピシャ。正義の邪神使いと悪の天使の最終決戦にふさわしい対戦カードでとても面白かったです。