働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

精霊幻想記5.白銀の花嫁

精霊幻想記5.白銀の花嫁 (HJ文庫)

《あらすじ》
麗しき白銀の花嫁が、最後に手を伸ばすのは――
運命的な再会を経て保護した美春たちの身の安全を考え、精霊の里への引越しを決めたリオ。ラティーファたちの全面協力もあり、美春たちは急速に里へと馴染んでいく。賑やかな日々が続く中、リオは学院時代の恩師であるセリアに会うため、四年ぶりにベルトラム王国へと足を踏み入れる。だが、そこでリオはセリアと王国の大貴族との政略結婚が迫っていることを初めて知って―。「…じゃあ、リオが私を貰ってくれる?」悲しげに微笑むセリアを、リオは救い出すことが出来るのか!?

王国の大貴族との政略結婚に巻き込まれ、囚われの姫と化したセリアを救い出し表紙イラストの大団円を迎えるまでに感動のドラマがあって素晴らしかったです! ハルトが入学した学院で講師として勤めるセリアとの出会いと別れの一部始終を目にしてきただけに、今回起こった『セリアの政略結婚』とセリアの真意を確かめるべく単独で彼女のもとに向かったハルトの行動が、偶然にもハルトとの再会を望むセリアの願望をかなえてロマンチックな展開になって心が洗われました。
『ヒロインを許せる限りを尽くしてどん底にまで突き落として、最後の最後でハルトが救いの手を差し伸べる』、ハルトが長年の研鑽で身に着けた力があればどんな危機的状況もひっくり返してくれる。それを踏まえたうえで見ても、セリアの身に迫る魔の手からハルトが救う姿が清々しいくらいカッコいい。

この作品はいつみてもヒロインの内面の可愛さを練りこむのが上手すぎて、新刊が出るたびにメインヒロインが交代しているんじゃないかと誤解するくらいにドラマがあって最高です(このラノ2017でも1位に投票してきました)