働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

異能バトルは日常系のなかで 12

異能バトルは日常系のなかで 12 (GA文庫)

《あらすじ》
遂に交錯した安藤と霧龍。禁じられた再会が引鉄となり、語られざる物語はいま紐解かれる!!「さぁ始めよう。灯代、鳩子、千冬ちゃん、彩弓さんの能力名決めを!!」安藤はいかにして文芸部員の能力名を考え出したのか。それは―灯代と白熱!カードバトル形式の中二アイデア出し!お笑い大好き鳩子との危なすぎる夫婦漫才!色々踏み込む千冬ちゃんと彩弓さんは出版していい内容なのか!?さらに安藤&霧龍の名付けも明らかに?そして、明らかになる最後にして最期の物語―田中運命子の死。精霊戦争終結の最終兵器は、何のために死に、何のために生きたのか。最終決戦直前、震撼の第12巻!!

アニメで放送された内容を軸に作られたBD&DVD特典小説の収載版+外伝を文庫版として刊行された12巻。いつものごとくキレ味の鋭いメタ発言が特典小説という限られたページ数のなかでもフルスロットルで展開されていて大満足! 灯代、鳩子、千冬、彩弓が長いシリーズを経て形成されてきたパーソナリティーがあって、安藤×ヒロイン(1名)のシチュエーションから始まる“能力名決め”も対象になるキャラクターの数だけ独特の展開が楽しめて面白かったです。この短編小説の詰め合わせ1冊に慣れ親しんだ安藤と灯代たちとの接し方やコミュニケーションをとるうえでの距離感がまとめられていて、原作既読者からすると『いつもの安藤』『いつもの灯代』などを生かした全力のネタを楽しむことができてよかったです。

安藤×灯代による中二病ネタを題材にしたオリジナルカードバトルも、鳩子を相手にするときの中二要素を完全にひそめて幼なじみとして接して二人でクソ寒い漫才コントを披露したときも、彩弓に対して先輩後輩の距離で接し安藤との会話の主導権を終始握っていくところも全部が全部、『異能バトルは日常系のなかで』が好きな自分にとっては存分に満喫できました。