働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

ワールド・イズ・コンティニュー

ワールド・イズ・コンティニュー (ファンタジア文庫)

《あらすじ》
異世界フルシエラ―その世界に召喚された者は『闘神の使徒』と呼ばれ、『クラス』を選び、『スキル』と『レベル』を伸ばしながら魔物と闘い、エリア開拓に挑んでいた。ゲーム好きの浩史はこの世界の謎に迫るためレベル100を目指す。しかし魔物の強さは異常でゲームバランスとしては最悪。そんななか浩史が選んだのは弱体魔法特化の錬金術師、そして“死んでも蘇る”を繰り返すスタイルだった!?強敵に怯まず苦境を何度も乗り越える姿に「コージの心は強い…わたしも強くなれる?」魔法戦士の少女・ハイシェンの折れかけた心にも希望が戻り―。ピーキースタイルが異世界攻略の道を拓く!!

前作の『スカイワールド』とは違い“何度でも死ぬことができる世界”を軸にした、異世界ファンタジー作品。世界の謎に迫るため、レベル100に到達することでカギを握る重要人物との接触が不可欠。
正道をいくレベリングでは途方もない歳月を要するところを、『クラス』と『スキル構成』のユニークな組み合わせと何度でも死ぬことができる世界の特性を活用したハイスピードレベリングが、上手い具合に“強敵との緊迫したバトル”のマッチしていて、密度の濃い展開が満載で面白かったです。
市場にあふれる異世界ファンタジー系の作品と比較してみても、ゲーム性のある世界のなかで『ワールド・イズ・コンティニュー』ならでは設定から生まれる物語や付加価値があって、純粋に『この作品の続きが読みたい!』と思う作品でした。

主人公とともに異世界召喚に巻き込まれたクラスメイトの女の子との間の、物語の本筋になる『異世界の謎に迫る』ことにつながる情報交換から年相応の和気あいあいとしたコミカルな展開まであって楽しかったです。
さすがはベテラン作家様。作者を購入動機の第一位にしても安心のクオリティー。2巻への風呂敷の広げ方も予想だにしない方向からのアプローチの仕掛け方。是非ともこのまま人気が爆発して、スムーズに2巻の刊行までこぎつけてほしい作品です。