働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

境域のアルスマグナ 緋の龍王と恋する蛇女神

境域のアルスマグナ 緋の龍王と恋する蛇女神 (MF文庫J)

《あらすじ》
鬼柳怜生・享年17歳。彼の生涯は双子の姪をかばって儚く幕を閉じた…はずだった。何故か生き返った怜生の前には、長い紅髪に豊かな胸の、見目麗しい蛇女…蛇女!?さらに、彼女は怜生の「妻」を名乗り、彼は「神霊と結ばれ、世に新たな魔法技術を生み出す“王”になったのだ」と告げられる。司るは―無から有を生み出し、死者蘇生すら可能な「命」の魔法則。かくして、世界を一変させる力を手に入れた少年の、全世界と数多の“王”を相手にした覇道が幕を開ける!第12回MF文庫Jライトノベル新人賞・最優秀賞受賞作。最強・最速・極悪の三拍子揃った凄絶過激な魔王の狂宴、堂々開幕!

半人半蛇モン娘ヒロイン×王の力を覚醒させた少年が繰り広げる世界の王との戦いを描いた覇道ファンタジー。
人間界と妖魔界が結ばれることで科学と魔法が合わさり、異界の物理法則を解明した技術、通称“魔術”が現代文明の柱となる独特の世界がもつ作品の世界観はもちろんのこと、その地で暮らす人間や妖魔人たちの文化や風習が育まれるなかで生まれる新鮮な風景が多彩で、新たな王として君臨することになった主人公がこれから先どんな世界に創りあげていくのかを見届けたくなる作品でした。

王の力に目覚めた主人公に放たれる刺客、王同士による超人的なスケールで繰り広げられる魔法の応酬と人智を越えた覇道を掲げる両者がぶつかり合う激しい戦いで熱かった。
王の器を秘めた人間に垣間見る生来の人外性。常識の範疇を越えた非常識さで他人には到底理解されない価値観。そんな異常さを放つ主人公が掲げる覇道がこの1巻に集約されていて、続巻が出るのであればこの物語の続きが気になる。そんな作品でした。