働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

ホテル ギガントキャッスルへようこそ

ホテル ギガントキャッスルへようこそ (ダッシュエックス文庫DIGITAL)

《あらすじ》
幼き日に命を救ってくれた皇国の騎士に憧れた少女・コロナは自分も騎士になるべく修行に励み、ついに騎士見習いとなる。だが、それが認められた翌日に大軍縮令が施行。いともあっさり職を失うも、気がつけばかつて最強とされた巨人砦で働くことになった。しかし、そこは大商業都市のシンボルとなるホテル・ギガントキャッスルへと様変わりしていて―。そこには、オークだとかオーガだとかドラゴンだとか、ありとあらゆる種族のお客様が訪れ、膨大な数で、そして時に厄介なリクエストがあった。それを一切拒まず応じる「最強のホテルマン」レイアとの出会いがコロナを変えることになる!!すべてのお客様へ最高のおもてなしをするホテルの物語へようこそ!!

どんな種族を相手にも最高のサービスを提供するホテルの物語。呪われた鎧に身を包み着脱な不可能な人間、気難しい性格で無理難題なサービスを要求するドラゴンなど。日々訪れる様々なお客様を相手に新人のレイアと最強ホテルマンのレイアが奮闘する日常を描いたお仕事系ファンタジー作品。
ファンタジー要素を含んでおり、訪れてくる種族によって文化も生活様式も食事も異なるため、どんなおもてなしをしたら満足をしてもらえるのか。その一点を深く掘り下げていくまでにリアリティーが追及されていて、想像力が刺激されるところが面白かったです。

鎧を脱ぐことができないお客様へ、ホテル自慢の料理を提供しよう
→頭部も外すことができず、ミキサーした食べ物を細い管を通してしか食することができない

鎧を脱がなくてもサウナなら気持ちよくなってもらえる
→金属製装備で熱を吸収したために、鎧の中の人が熱中症でぶっ倒れる
 →救命措置で水風呂に放り込んだら重量で浮かび上がることができずに、危うく溺死しかける

一考すれば「なるほど!」とうなずける展開に親近感もわき、なおかつファンタジー風にアレンジされていて物語として楽しめる素晴らしい作品。最強のホテルマンであるレイアと新人のコロナの日常がコミカルに描かれていてすごく面白いので、是非ともおすすめしたい作品です。