《あらすじ》
“勇者学院”との交流のため人間の都を訪れた魔王学院の生徒たち。しかしこの平和な時代にあってなお、人間たちの胸の内には魔族への敵意が燻っていた。互いの力を測るために学院対抗戦が行われるが、アノスたちに先駆け戦った魔王学院三回生は、勇者側の卑劣な罠の前に敗れ去る。その上さらに敗者の名誉を踏みにじる勇者たちに対し、暴虐の魔王とその配下たちが下す決断は―!?そして、二千年を経ても癒えぬ魔族と人間の禍根を目の当たりにしたアノスの前に、ついに偽りの魔王がその姿を現す。暴虐の魔王が新時代に刻む覇道の軌跡―怒濤の第三章“勇者学院編”!
目を引き付ける素晴らしいイラストと世間の評判を対価に惰性で読んでいるけれど、正直に言うと人気の理由がイマイチわからない。
二千年の時を経て暴虐の魔王として転生を遂げたアノスの圧倒的な強さと傲岸不遜としたキャラクターは、平和な時代になった現世との対極的な時代に君臨した過去を印象付けるギャップがあってよかったです。ただ、アノスの刻む覇道の軌跡に立ちはだかる悪役たちの存在感がどうも陳腐に映る。アノスのキャラクターが強烈過ぎる故なのかは不明ですけれど、悪役キャラクたちがアノスに悪感情をぶつける動機があっても立て付けたようにしか感じられなくて、ただのやられ役のサンドバックにしか思えなかったです。
あっ、でも市場規模では売れてますし、重版もされてるくらい人気みたいです(補足)