働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

いでおろーぐ!7

いでおろーぐ!7 (電撃文庫)

《あらすじ》
「領家さんには生徒会長選に出馬していただきたいのです」「私はそういう人の前に立って話したりするのは…」生徒会長・宮前の薦めにより、気乗りしないながらも次期生徒会長選挙に立候補した領家。宮前の後ろ盾もあり、当選はほとんど確実に思われたが―。「驚きましたわ。あなたが…立候補なさるなんて」生徒会内部からの伏兵、庶務の佐知川による数々の妨害工作の結果、選挙戦は波乱の展開に。そんな混乱の中、大性欲賛会の過激派により高砂が拉致されてしまい―!?リア充爆発アンチラブコメ、最終巻!

次期生徒会長選挙を境に始まった大性欲賛会の反撃。拉致された先から帰還してきた反恋愛主義者がリア充に変貌されていく光景。これまでの闘争の日々が生ぬるく感じるほどの怪奇現象と過激派による地下都市での洗脳教育の全貌が末恐ろしく感じられる光景でした。
どれだけ凄いかと言えば、リア充アンチの高砂氏が地下都市での充実した学園ラブコメにどっぷりつかって、反恋愛運動に対する気概もなくなり現実逃避に走って恋愛脳に侵されるレベル。人間が人間に洗脳教育されていく過程が鮮明に描かれていて、学園ラブコメとしてくくるには過激な思想が多分に含まれている気がします。

高砂が地下都市に拉致されている裏側で残された領家は同志の制止を振り切って冷静さを失い暴走の限りを尽くしたそうですが、高砂が現場にいなかったために詳細は不明。もっとも、反恋愛主義を掲げる信頼の厚い二人が、人目を避けてイチャついている現場を幾たびも見せつけられた読者からしたら想像に難くないです。そんな二人が行く行くは『いでおろーぐ 6』のような甘々なラブコメ生活を送ることに……。

異色を放つラブコメ作品としてデビュー当時から読んできましたが、とうとう最終巻を迎えたとなりとても残念です。もっと読んでいたかったです。
次回作が発売されるのを楽しみにしたいと思います。