働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

ディスキャラ メグルくん オタクがラップでギャルとバトったら、青春ラブコメ始まった!?

ディスキャラ メグルくん オタクがラップでギャルとバトったら、青春ラブコメ始まった!? (ファンタジア文庫)

《あらすじ》
弱気でオタク。周囲の目を気にする一方でリア充を呪い、不満を「ディスノート」に書き込んで、こっそり発散。そんな陰キャ極まる俺、廻裏メグルに美少女・燦心からまさかの告白。「君に私を…ディスってほしいの!踏んでみて!(韻を)」変態な彼女の秘密を知って、「ラップ」を始めることに!なにそれ、Yoでチェケラってやつ?だけど、燦心といつも一緒に過ごすようになったおかげで学園生活に変化が起きた。オタク由来の語彙力、溜め込んだディス。意外に秘めた才能でBボーイをバトルで倒し、周りから一目置かれて、ラブコメ到来!?ラップって、もしかして学園生活最強の攻略スキル!?

オタク由来の豊富な語彙力で韻を踏んだラップバトル! 彼に付いた異名は韻デックス!!
学園一の美少女で天使と言われる女の子とラップ仲間になることで変化が起こる学園生活。ひょんなことがきっかけで陰キャの主人公がディスりあいと人前で言葉の応酬を繰り広げるラップの世界に巻き込まれることになる急展開。普通の陰キャならトラウマ抱えて自害するか精神を病んで不登校になるレベルで主人公の生きる世界が一変していて、そんな日常にしっかりと順応している不屈のソウルを見ていると、こいつは陰キャを装った隠れ陽キャを疑いたくなるぜ。陰キャは大観衆を前にヤ〇ザに向けてラップバトルでディスりあいはできません(断言)。そして、即興で綺麗に韻を踏んだワードチョイスはできないし陰キャは堂々と人前に立つ舞台は回避するものです。以上のことから、こやつは陰キャを装った陽キャです!!

ぶっちゃけラップの世界は全く存じ上げないのですが、こんな立て板に水の如く言葉がスラスラ出てくるものなのですかね。
時間をかけて文章で書かれているから綺麗に韻を踏んでいて意味の伝わる日本語になっているけれど……。作者もラノベとラップを題材にするにあたり単語チョイスに苦労したのかな……とか。ラップで表現されている該当部分は太字で記載されていましたが、全体に比してかなりの割合を占めていました。素人目線にはかなり手の込んだ作品に思えて感服しました。

もっとも肝心のラップの中身に関しては、キャラクターがセリフをラップスタイルで口ずさむ光景をイメージすることに専念し過ぎて全然頭にいれる余裕がなかったです。
「このセリフと次のセリフが韻を踏んでるのか」という風に漢字も一度脳内でセリフにして動かさないとラップの繋がりがわからないために起こったのだと思います。これだとラップ部分は二度読まないと内容がしっかりと追えないですね。
ちなみに自分は街中で主人公と燦心が人前でラップをぶちかますシーンなどは共感的羞恥が働きすぎてまともに見ることができませんでした。半分近くはザっと流れをつかむ程度にしてラップ部分は流し読みをしていました。
学園ラブコメとしては異色のジャンルを備えた作品だと思います。登場するヒロインもかなりアクの強い性格と個性でグイグイくるタイプで、一部メンヘラ傾向の引きこもりがいましたが美少女で可愛いのでOKです。可愛ければなんでも正義です。