《あらすじ》
「なんで!俺が!こいつらの総監督を務めにゃならんのよ!?」帝国代表選抜会を終え、いよいよ迫る魔術祭典。何の因果か、総監督を務めることになったグレン。メイン・ウィザードを勝ち取ったシスティーナと訪れたのは自由都市ミラーノ!平和の祭典に相応しい地に足を踏み入れた帝国代表は、かつてない大舞台で各国代表と激突する!一方、この祭典を台無しにし、戦争をもたらそうとする刺客に気付いたグレンは、教え子たちの思いを守るため、自身も戦いに乗り出して…「へっ!裏魔術祭典・大開催!ってわけだな」天使と吸血鬼。芸術の都に高らかに悲劇の歌声は響く―。
各国を代表する魔術師たちが一堂に会して激突する魔術の祭典の開幕!!
これまでグレンたちや特務分室の面々と共に数々の危機を潜り抜けてきたシスティーナがメイン・ウィザードの立場を勝ち取るのは言わずもがな。1巻の頃は“先生”と“生徒”の間柄だったのに、今では『背中を預けられる相棒』や『信頼できるパートナー』みたいな肩書がピッタリの関係になってきているように感じられますね。
もっとも、グレンとシスティーナの人間関係が“戦友”のようなものにシフトし始めてから、出会った当初には感じられたほのかな恋愛的ニュアンスが薄れてきてメインヒロインの立場から陥落している気がします。
逆にルミアのほうはシスティーナの恋心を応援するポジションから、母親の後押しや本人に積極性が芽生えたこと、付け加えて元来の人物像もあってメインヒロイン感が増してきています。
三嶋くろねさんの神イラストで表紙も飾ってますし、何よりメッチャ可愛いですし、誰が何と言おうとメインヒロインです。
魔術祭典の全貌は案の定、華やかな舞台の裏で意図的に手引きをする勢力の存在で一筋縄でいかない事態になっており、グレンたちの行く手を阻むことになりましたね。
並行して物語がクライマックスを迎えるにあたっての伏線も徐々に回収させており、14巻のエピローグで登場した手記の真相も持ち越しになりました。いったいどんな事実が明らかになるのか気になります。
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