働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

精霊幻想記 15.勇者の狂想曲

精霊幻想記 15.勇者の狂想曲 (HJ文庫)

《あらすじ》
勇者坂田とリーゼロッテ、まさかのお見合い!?
―かくして、積年の復讐は果たされた。ルシウスを自らの手で屠ったリオは、誘拐されていた王女姉妹の保護を決めるが、そこに待ったを掛ける人物が一人。「俺はそこの王女二人よりも貴公が欲しい」意外な人物による勧誘に対して、リオが下した決断とは?一方、婚約者であるフローラが消息を絶ったことで、勇者坂田は以前から気に入っていたリーゼロッテを自らの第三夫人にと望み、結果として国を巻き込んだ見合いの席が設けられることに―!

国の行く末に絡んでくる、勇者“坂田”とリーゼロッテのお見合いの席。
幼少期から抱き続けていたルシウスへの復讐を果たし、誘拐されたフローラとクリスティーナを無事に保護したリオは次なる目的地に向けて行動を開始。

要約すればこの二点を中心にして各キャラクターの視点でストーリーが進展していく内容ではありましたが、改めて読み終わってから全体を俯瞰してみると、ほとんど大きな進展もなかった感じでした。
フローラもクリスティーナはリオが幼少期にスラム街で暮らしていた頃の様子やその後の学院での出来事に少なからず関係している間柄で、ルシウスへの復讐を遂げたのちに彼女たちとの過去の遺恨にも話をつける流れになりました。『精霊幻想記』という作品自体がキャラクター間の細かな過去のやり取りやエピソードを大切にしていることはよくわかるけれど、そこに比重がかかり過ぎていることが原因なのかストーリーの進展が遅々として進まないため変化が感じられないため読後感がとても薄くなってしまっていると思います。
元々が好きな作品だから許容できるけれど、『次巻はどんな展開になるのだろうか!』といった期待感にも直結するので少し残念でした。

精霊幻想記 15.勇者の狂想曲 (HJ文庫)

精霊幻想記 15.勇者の狂想曲 (HJ文庫)