《あらすじ》
成戸悠己がクラスの席替えで隣になったのは、“隣になった男子は残らず告白(+玉砕)してしまう”と噂される「隣の席キラー」鷹月唯李。何かにつけてグイグイ来る唯李に陥落も時間の問題……かと思いきや、悠己の鈍感具合は尋常じゃない! むしろ唯李の方が、悠己のことを気になりだして!? 「くっそ、すました顔してぇ~。見てろよ見てろよ~……!」ネット発返り討ちラブコメディが、大幅加筆で登場!
学生時代は定期的に席替えが行われていて、普段は接点のない人でも咳が近くなればおのずと会話をする機会が増えますよね。
モテない男子の隣が学年でもトップクラスの美少女。しかも何かにつけてグイグイ絡んできたりすれば「(あれ、ひょっとして俺のこと好きなんじゃなね?)」といった勘違いが生まれ、告白してみたら玉砕される。
男子高校生たちの告白をことごとく粉砕していった結果ついたあだ名が『隣の席キラー』。
そんな美少女と隣の席になった鈍感系主人公が席替えで偶然隣同士になったことで始まる青春ラブコメ。グイグイ絡んでくる唯李のウザ絡み具合をのらりくらりとした態度で対応する主人公の掛け合いが特に面白かったです。
唯李が基本的に学校のなかで無駄に絡んできて惚れさせようと攻めているはずが、主人公の無自覚に放つ言動によるカウンターが完璧に決まっていて翻弄されているところが可愛い。要するに、防御力ゼロの恋愛ポンコツヒロインですね。攻めるのは得意だけど攻められたらメッチャ初心な反応をしてきます。
唯李が主人公をあの手この手で惚れさせようとして学校内で策を弄してくるけれど、策士策に溺れるを自ら体現するようなキャラクターですね。
なんだかんだで一緒に登下校したり、雨の日は相合傘をしたり、お昼に手作りお弁当を用意してきたり。会話のきっかけはどうであれ共に過ごす時間が積み重なっていくなかで徐々に距離が縮まっていき、お互いのプライベートな部分が明らかになるにつれて本当の恋に移り変わっていくそんな作品でした。
絶望的なまでに二人の関係を横から導いてくれる存在がいないために寄り道や回り道をしまくる学園ラブコメですが、根本のところで二人とも少なからず好意を抱いていることで続いている関係性なのが幸いです。
2巻ではどんな展開になるのか。とても楽しみです。
興味のある人は是非読んでみてください!