働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

ありふれた職業で世界最強 11

ありふれた職業で世界最強 11 (オーバーラップ文庫)

《あらすじ》
【氷雪洞窟】を攻略し、ついに全ての神代魔法を手に入れたハジメ。
日本に帰還できる喜びもつかの間、一行を待ち受けていたのは、魔王が遣わした圧倒的戦力。
魔王城へ招待されたハジメ達は、クラスメイトのみならず、ミュウまでも人質に取られたことを知り、従わざるを得ず――。
そこで待ち受けていた魔王はまさかの人物で……!? さらには、動揺したユエが敵の術中に陥れられてしまい……!?
神は嗤う――「最後の遊戯だ」と。
いま、最終決戦の火蓋が切られる。“最強”異世界ファンタジー、第11巻!

いよいよシリーズも終盤。最終決戦に向けたプロローグといった感じの内容でした。
数多の強敵をなぎ倒し、全ての神代魔法を習得したハジメたちの冒険が順風満帆にいくと思った矢先に立ちはだかる魔王の存在。
これまでにない規格外の強さを前に苦難を強いられ、始まりの仲間でもあり最も心を寄せる存在であるユエが敵の手に堕ち失意に暮れるハジメ。
クラスメイトたちからは無敵のヒーローに見えたはずのハジメが始めて陥った窮地が、異世界全土規模での絶望感を表していました。
ここまで本気で死の淵に立たされるシーンはおそらくこれまでの物語でもほとんどなかったはず(だと思う)

一方で、異世界から日本への帰還の目途もたったこともありクラスメイトが歓喜するなか、光輝(笑)はいつもながら豆腐メンタルが災いしてあらゆる展開がマイナス方向に作用するキャラクターとして立ち回ってましたね。
シリーズ序盤から、『日本では真っ当な性格だけど異世界に召喚されて力を手にしたらダメになってしまう』タイプの典型か、【もしもリアルに高校生男子が異世界に召喚されて力を手に入れたら……】の実験体みたいな立ち回り方をするキャラクターだと常々思っていました。ここでも予想外の方向に動きを見せてくれて別の意味で期待を裏切らない面白さがありました。彼は日本に帰還できたらどうするつもりなんだろうか……

おそらくもうすぐシリーズも完結するのかなとは思いますけど、書籍のみ追っているファンの1人としては日本に戻ったあとの日常もちょっと読んでみたい気がします。新刊も楽しみにしています。