《あらすじ》
弟・アルガルドの国を巻き込む陰謀を天才令嬢・ユフィリアと共に打ち破った転生王女・アニスフィア。その結果、彼女に王位継承権が復権することになり多忙な毎日に。疲弊していくアニスフィアをそばで見ていたユフィリアは、彼女のため自分が王になる道を模索するようになって……
「私は、どんなに受け入れられなくたってこの国の王女なの!?」
「私が王になれば、あなたの夢を守ることができます!」
婚約破棄から助けてくれたアニスをただ慕っているからこそ、ユフィはアニスの前にたつ。全ては、彼女の、“魔法使いになりたい”という夢のため。王宮百合ファンタジー、感動の第三幕。
アニスの王位継承権の復権、
魔法を使えないながら、誰しもが魔法を使えるような世の中になれる魔学を生み出したアニス。魔法の才能を持つが王位継承権を持たず、目の前で王女としての使命に駆られて夢をあきらめる姿を見ているだけのユフィ。
『私が王女になるしかない』『アニスの代わりに王になり夢を守りたい』
お互いに相手を大切に想って下した決断にはどちらかが犠牲になるしか未来が待ち受けているため、決して妥協を許さない二人の願いが真正面から衝突していく最高に激熱な百合ファンタジー展開でした。
これはデータのないただの感覚に過ぎないですけれど、お互いに自らを犠牲にして相手の幸せを願っている側面があるためアニスとユフィの議論がどれだけ言葉を尽くそうとも平行線としかならず、シリーズ最高かもしかするとラノベ至上トップクラスに熱い議論が交わされていた作品化もしれないです。言葉を交わすほどにお互いに感情的な部分で絶対に折れようとしないのでますます白熱していき想いが深まっていく姿に切なさと尊さがあって感極まりました。
売れ行きも軌道に乗ってきて勢いのある百合ファンタジー作品でこれからの展開に期待が高まる面白い作品なのでまだ読んでいない人はぜひ読んでみてください