働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

宮廷魔法士です。最近姫様からの視線が気になります。

宮廷魔法士です。最近姫様からの視線が気になります。 (ファンタジア文庫)

《あらすじ》
「相変わらず意味がわからない魔法の精度ね、化け物?」
「化け物はひどくないですか? 僕は仕事してるだけです!」
宮廷魔導士の少年レイズは、先輩に弄られつつ圧倒的な精度の遠距離魔法で次々と任務をこなしていたが、一つ悩んでいた。
それは、この国の姫様がじぃーっと見つめてくること。
「姫様、どうかしましたか?」
「ひゃいッ! 失礼しました!」
目が合ったり話しかけたりすると、姫様は顔を真っ赤にして走り去ってしまう。その、どうして僕を見つめてくるんです?
戸惑いながらもレイズは、魔法士として頭角を現していく。ちなみに姫様、見てるのバレバレです……。

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宮廷魔導士として勤める平民出身の少年レイズに好意を持ち遠くからじぃーっと見つめてくる姫様。
身分違いで一方通行な恋愛感情だけれど、王宮住まいの姫様の整った容姿と可愛らしいしぐさに思わずドキッとさせられることもあり、姫様との何気ない会話を楽しむ二人の光景にはとても和まされました。
しかし、二人の関係を快く思わない存在は少なからず存在して悪感情をぶつけられるシーンもあり、姫様の恋愛感情の前に身分の壁が立ちはだかっている切なさやもどかしさが感じられますね。もっとも、姫様の専属の従者がこっそり恋路を後押ししてくれて、平民の装いをしてレイズと共に街中を散策する時間を満喫する機会をもらったり、二人のかけがいのない日々や距離感に尊さを感じて癒されました。

レイズが宮廷魔導士としてスカウトされた経緯や彼の本職を中心としたファンタジー色を強調したストーリー路線、姫様の恋模様を描くラブストーリー路線。個人的には姫様のキャラクターが他に比べて強かったので恋模様に比重を置いた展開のほうが好みなので、人によっては少し好き嫌いが別れそうな作品だなと思いました。

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