《あらすじ》
異世界転移した結果、後宮に追放されてしまった俺。だが、ゲットした【魔力錬成】スキルを使って、後宮の姫さまを育てあげ、美少女だらけの最強ハーレムで生活することに。
魔族を撃退し正式に勇者になった俺の前に現れたのは、姿を消していた前勇者。え、前勇者、女の子なの!?
「後宮に行っても……いいですか?」
前勇者(女)とその聖女もハーレムに!?
お姫さまたちとの冒険も大加速! 海で水着に温泉と、嬉しいイベント盛りだくさん! さらに後宮の奥深くには、主をもてなす秘密の間があって……「私たちではロクさまの癒しになりませんか?」
嬉しすぎるハーレム生活、続きます!
後宮ハーレム、指導教官、異世界ファンタジー、いろいろなジャンルをごった煮して完成したのはそれぞれの素材の持ち味を活かしきれない微妙な料理でした。
異世界転移をしたことで身に付けた【魔力錬成】スキルが無能スキルだと思ったら、後宮の姫さまたちを軒並み成長させて最強の強さを兼ね備えたハーレムを完成させる。それはわかるのだけれど、個人的にはそれぞれを小説という形式に落とし込むにあたって割けるリソースが限られているせいでどうにも物足りなさのようなものを感じてしまいました。
神器に選ばれた神姫たちのキャラクターをハーレム路線でラブコメ風味に比重を置くのか、魔族や魔王との戦いに挑む仲間としての側面に比重を置くのか。主人公のロクが指導教官としての立場も強いのでその辺も関わってくるけれど、どっちかに振り切るくらいの勢いが欲しかった。
これも個人的な意見だけれど『勇者リンの伝説シリーズ』や『イチから始める最強勇者育成シリーズ』の作風が好きだったので……。