《あらすじ》
恋愛観の違いから初めての恋人・晴香と衝突してしまった翌日。
彼女が結婚まで視野に入れて二人の将来を考えてくれていたことを知り、俺はあの夜義妹・時雨に頼ってしまったことを後悔した。
でも、時雨は俺の謝罪を受け入れるどころか、いままでのことを脅迫材料にしつつ、これからもアタックすることを宣言する始末で――
「後戻りなんてさせない。絶対に。忘れさせてやる」
彼女と妹による自宅訪問、買い物デート、そして夏祭り。
抑えきれない感情が溢れ出す“不”純愛ラブコメ第三巻！
結婚する将来まで考えてくれていた大好きな恋人からの突然の拒絶。決して理解できない恋愛観の違い。
誰もが羨むような美人の恋人・晴香との関係。一方で幼い頃の出会いがきっかけでしかなく、平凡な容姿の博道が抱く危機感。
晴香との埋められない距離感へのもどかしさ、思春期の男子高校生があたりまえに抱く恋人への感情と性への渇望。
恋人ととの関係に亀裂が生じつつあるなか、義理の妹でもあり彼女の妹でもある時雨の存在が心の拠り所ににも悪魔の囁きともなり、これまでの抑えきれない感情があふれ出してしまい、過去最高に不純なラブコメ作品へとなっていました。
恋人である晴香が抱く博道への好意は変わらず、博道が抱く晴香への好意も変わらないけれど、それでも2巻で告げられた晴香の恋愛観を理解できず、お互いの恋愛観を摺り寄せることができないほどに理解できないものを突き付けられたときの博道の絶望感。どこかで妥協点を見出すため、博道が《理解のある彼氏》に徹してまで関係を維持し続ける想い。晴香から嫌われるでもなく、好かれ続けているからこそ繋ぎ留められている関係が博道の想いと交わって自縄自縛を引き起こし、時雨との不純な関係へと歩み始める感情の動きがとても生々しかった。
晴香という彼女から好かれ、時雨という義理の妹からも本気で好かれ、みんなが幸せになれるハッピーエンドな結末が１００％見えてこない、ベターエンドしかない博道の恋愛がどんな結末をたどることになるのか。次回、最終巻なので結末が気になります。
