《あらすじ》
元カノに女の子を紹介された。ショックだった。俺は内心、元カノ・小麦を引きずりまくっていたからだ。でも、紹介された小麦の親友・鳩尾さんはすごくかわいくて、天使みたいにいい子で、そんな彼女が勇気を振り絞ってくれた告白を断りきるのは難しかった。小麦を忘れていない罪悪感はありつつも、付き合っていくうちにいつか鳩尾さんのことは好きになれる。そう思っていた。
――そんなはずが、ないのに。
「わたしのために、クズになってよ」
正解なんてない。だけど、俺たちは致命的に何かを間違えた――。
恋と友情、そして嘘。ピュアで、本気で、だからこそ取り返しがつかない、焦げついた三角関係が動き出す。
幼馴染み同士の二人は自然と恋人へとなり、しかし恋人らしさを求めるなかですれ違いが生まれ、これまでのようにただ一緒にいる安定した関係へと戻った二人。
「(まだ、小麦のことをあきらめられない)」
「(まだ、安芸のことをあきらめきれない)」
そんな二人の関係を大きく変えるきっかけとなったのが、安芸に好意を抱く小麦の親友の鳩尾さんの紹介。
「(鳩尾さんのことを好きになって、小麦のことを忘れよう)」
「(桜子のことを好きになってもらって、安芸のことを忘れよう)」
お互いに好いているけれどどこまでもすれ違ってしまう安芸と小麦の関係。
一度は別れてしまったがゆえに、今さら本当の気持ちを打ち明けるわけにはいかない。
けれども、好きな相手が他の人と仲良くしている姿に胸が苦しくなり、お互いに築き上げてきた思い出が深すぎて、元カノ(元彼)であったことを意識すればするほど苦しくなっていく。
三角関係がもたらす取り返しのつかない恋模様が強烈に聞いてくる泥沼の青春物語でした。
おそらく、三角関係を描いた作品のなかでもトップクラスに切なくて胃痛に襲われる作品だと思います。
オススメのラノベなので是非とも読んでいただきたいです。